中国空母「遼寧」 台湾南東沖で対抗演習 国防省発表

 【北京=西見由章、台北=田中靖人】中国国防省は21日、空母「遼寧」を中心とする「空母編隊」がバシー海峡以東の西太平洋で対抗演習を20日に実施したと発表した。空母打撃群の本格的な運用に向けた演習とみられる。演習では、艦載機の殲(J)15による発着艦訓練を太平洋上で初めて実施した。演習海域は台湾の南東とみられ、台湾への脅威が一段と増した形だ。

 発表によると、編隊のうち駆逐艦2隻が「青軍(仮想敵)」を演じ、艦隊と艦載機の連携を確認したという。将来的な米軍への対抗も念頭にあるとみられる。

 日本の防衛省は20日夜、与那国島(沖縄県)の南方で同日午前、遼寧から複数の艦載戦闘機とみられる航空機が飛行するのを太平洋上で初めて確認していた。

 遼寧が西太平洋に進出し、台湾の東側を航行するのは2回目だが、2016年12月に南下ルートで通った際には台湾を「高速で通り過ぎた」(台湾の元国防部長)とされる。

 台湾の防衛体制は、西側の中国大陸方面に重点があり、山脈で隔てられた東部は、後方支援機能や緒戦での損害を避けるための「戦力保存基地」が置かれている。特に南東部は防空体制が薄く、遼寧が東側に進出することは「背中から挟み撃ちに遭う」(台湾海軍少佐)ことを意味する。このため、17年1月には東部と南東部に地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を配置したことが判明している。

 防衛省は21日夕、遼寧など7隻が宮古海峡を通過し東シナ海方向に北上したと発表した。山東省青島の母港に帰港するとみられる。

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