イタリア首相候補は31歳の元フリーター 大衆迎合政党、政策コピペ…でも「素人っぽさ」が人気

左右両派への失望

 それでも人気が衰えないのは、国民の根深い政治不信の裏返しだ。

 イタリアは戦後、40回以上首相が代わった。しかし、左右両派は経済再生の処方箋を示せず、失業率は11%に高止まりする。昨年の世論調査で「政党を信じない」人は83%で、EU平均(77%)を上回った。

 五つ星は所属議員に給与の半分を中小企業支援基金に拠出するよう義務付けている。「職業政治家になると庶民感覚を失う」との理由から議員は2期までと決めている。

 元共産党の地方議員、ジョンピエラ・マチョリさん(59)は「経済の大枠はどうせEUが決める。これからは政党より人柄だ。ルイジは親しみやすく誠実。将来を託したい」と言う。(イタリア中部カリアリ 三井美奈)

 欧州各国でポピュリズム政党が台頭し、左右両翼の政治枠が崩れつつある。

 昨年5月のフランス大統領選でユーロ離脱を掲げた極右「国民戦線」が敗退した後、反欧州連合(EU)の機運は和らいだ。国民投票でEU離脱を決めた英国で政治混迷が続くことや、欧州経済が回復の兆しを見せたことが背景にある。

 一方、移民排斥の主張は根強い。ドイツでは昨年、「ドイツのための選択肢」が下院選で94議席を獲得。イタリア総選挙では「北部同盟」が過去最高の議席を確保しそうな勢いだ。

 新党台頭による多党化で、組閣難航が目立つようになった。ドイツでは総選挙後5カ月たっても組閣ができない。スペインでは組閣交渉決裂で16年、再選挙が行われた後、保守・国民党が少数政権を樹立した。

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