「ノーマンは共産主義者」英断定 GHQ幹部 日本占領政策に影響:イザ!

2014.7.27 11:13

「ノーマンは共産主義者」英断定 GHQ幹部 日本占領政策に影響

 文書によると、MI5の断定の根拠となったのは、インド国外のインド人を監視するインドの情報機関「IPI」の調査だった。同機関は35年4月、卒業直前のノーマンがインド人学生を共産主義グループに勧誘する責任者を務めたことが断定できる複数の証拠や証言を入手し、MI5に提供。MI5は同年7月、ノーマンを共産主義者と見なしたが、この事実はカナダや米国政府には伏せられた。

 ところが、50年に米上院でノーマンがソ連のスパイだという疑惑が浮上。さらに51年5月には、ノーマンと同じケンブリッジ大トリニティ・カレッジを同じころに卒業した英外務省高官のバージェンスとマクリーンが失踪し、同大在学中に共産主義に傾倒した5人によるソ連のスパイ網「ケンブリッジ5」の疑惑が浮上。MI5は、ノーマンはそこにつながる「ケンブリッジ・リング」の1人だという疑いを強め、51年10月に急遽(きゅうきょ)、RCMPに通報した。

 カナダ外務省は50年10月24日に同省高官だったノーマンを尋問したが、ノーマンは「共産党員だったことはなかった」と答え、その後も否定を繰り返した。

 作家の工藤美代子氏は「世界有数の情報機関、MI5がケンブリッジ時代のノーマンを共産主義者と判断してカナダ政府に情報提供していた意義は大きい。冷戦時代に『赤狩り』といわれて不当な弾圧として非難されたマッカーシー上院議員の主張は、一般論としては正しかったことが裏付けられる」と語っている。