息吹き返したアサド政権…シリア「革命の首都」ホムス 2年ぶり奪回

 政権支持派の元住民数千人が街に帰還し、「崩壊寸前」のアサド政権が息を吹き返した。が、依然複雑化した内戦の終結に向けた道筋は見えていない。

 国際社会がウクライナ情勢に目を奪われている間に、シリア内戦で一時は「崩壊は時間の問題」とも見られていたアサド政権が完全に息を吹き返した。反体制派の一大拠点で「革命の首都」とも呼ばれたシリア第3の都市ホムスをほぼ2年ぶりに奪回し、10日には、政権支持派の元住民数千人が街に“帰還”。戦局の優位をより鮮明にしたアサド政権は自信を深め、来月3日には大統領選を行い、政権の正統性を内外にアピールする意向だ。しかし、隣国イラクの宗派間抗争も波及するなど複雑化した内戦の終結に向けた道筋は全く見えていない。

 反体制派が撤退

 ホムスは2011年の「アラブの春」で早くから反体制デモが活発化し、反体制武装勢力が2年前から街を支配してきた。しかし、ここにきて政府軍の攻撃と「兵糧攻め」で疲弊、武器を携帯したまま反体制派支配地域に撤退することで反体制武装勢力は政権側と合意した。

 9日には反体制派の武装勢力とこれを支持する住民計千数百人が市外への撤退を完了。これにより、アサド政権は第2の都市アレッポを除くすべての主要都市を反体制派から奪回し、反体制派の支配地域は北部や東部の一部に縮小した。

 ホムスの住宅はほとんどが荒廃しており、政権派の元住民が戻ってもそのまま住める状態にはないが、貿易商の元住民、アブラミ・アバエブさんは10日、フランス通信(AFP)に「戦闘がやむことが一番だ。ベトナムや日本のように(戦後)復興させてみせる」と話した。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ