「義足のランナー」谷津、聖火リレー参加 モスクワ幻の金 41年越しで「五輪の呪縛」から解放

今日も一緒にプロレスを楽しみましょう!

 「義足のランナー」谷津嘉章(64)が3月28日、「2020東京五輪」聖火リレーに参加。栃木県足利市内を走りぬいた。足利学校の入徳門から鑁阿寺まで、石畳の道200メートルをゆっくりと一歩一歩、踏みしめた。

 「積年のモヤモヤ感が払拭されスッキリした。やはり自分にとって五輪は聖域だった」と振り返る。思えば41年越しの“リベンジ”だった。

 1976年モントリオール五輪に続いて、80年モスクワ五輪のレスリング日本代表に選出されたが、政治的な理由で日本はボイコット。「幻の金メダリスト」と呼ばれた。誰よりも悔しいのは谷津本人である。プロレスラーに転身し、リングで大暴れしても、鬱々たる思いは、決して消えることはなかった。

 さらなるアクシデントが2019年6月、谷津の身にふりかかる。糖尿病を悪化させ右足を膝下7センチ残して切断。優秀なアスリートが足を失った。「幻肢痛」で、すでにない右足が痛んだ。落ち込むな、というのは無理な話だが、いつ何時でもポジティブ思考が谷津の生き様。「聖火ランナーになりたい。それを目標にリハビリを頑張りたい」と気持ちを切り替えた。

 19年12月に聖火ランナーに決定し、万全の準備を進めていた。ところが、コロナ禍で20年の五輪は21年に延期となった。聖火ランナーにリレー延期の連絡が来たのは、走行予定日のわずか2日前。谷津は走行ルートの下見をし、足利市長を表敬訪問していたのだ。

 あのポジティブな男もさすがに「オリンピックに2度フラれたよ」と落ち込んだが、再び立ちあがった。「中止ではなく延期なのだから、より良いコンディションで走れるよう、もっとリハビリ頑張るよ」と気持ちを切り替えた。

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