東京五輪聖火リレー、長野で87人がつなぐ レガシー巡り機運盛り上げ

 東京五輪の聖火リレーが1日、長野県内で2日間の日程で始まった。初日のこの日は、県ゆかりのランナー87人が1998年長野五輪のレガシー(遺産)を中心に県北部の7市町村を巡り、大会機運を盛り上げる大役を無事果たした。

 午前8時19分、長野五輪でカーリング競技が行われた風越公園アイスアリーナを最初のランナーとして出発したのは、2018年平昌五輪カーリング日本代表で同町出身の両角友佑(もろずみ・ゆうすけ)さん。長野五輪の観戦がきっかけでカーリングを本格的に始めた両角さんは走り終えた後、「長野五輪では見る側だったが、二十数年後に自分が走るとは考えていなかった。選手寿命の長いスポーツなので5年後(の五輪)に向かいたい」と笑顔で話し、2022年北京五輪出場の可能性がなくなった中でも現役続行に意欲をみせた。

 出発地の軽井沢町では長野五輪のカーリング競技が風越公園アイスアリーナで行われ、1964年東京五輪では総合馬術競技の会場となった。前回の東京五輪に続いて2度目の聖火ランナーを務めたのは、地元の土屋恒樹さん(74)。高校生だった前回は川中島(長野市)から同町までの分火リレーで最終区の走者だった。

 土屋さんが今回選ばれたのは、東京五輪の開催が1年延期されたことで当初予定のランナーが亡くなったためという。「前回の東京五輪当時に軽井沢でリレーがあったことを伝えたい気持ちと、亡くなった村岡(清一)さんの分も走るという気持ちだった」と振り返った。

 続く佐久市では、川上村出身で宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士、油井亀美也(ゆい・きみや)さん(51)が登場。長野五輪でアルペンスキーなどが行われた山ノ内町では、北京五輪出場を目指すクロスカントリーの馬場直人さん(24)が走った。

 上田市では、市交流文化芸術センターから上田城跡公園までをモデルの恵理さん(27)ら13人でつないだ。シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング)で夏季五輪2大会に出場した箱山愛香さん(29)は「リオ五輪の(銅)メダルを皆さんのおかげで獲得できたことに感謝しながら走った」と話し、東京五輪の開催を願う気持ちも打ち明けた。

 長野五輪でバイアスロン競技が行われた野沢温泉村では、冬季五輪2大会に出場したスケルトンの中山英子さん(50)も出走。白馬村では、長野五輪女子モーグル金の里谷多英さん(44)、同五輪から5大会連続で冬季五輪に出場した女子モーグルの上村愛子さん(41)が登場した。

 最終区間の長野市では、冬季五輪2大会でノルディックスキー複合団体金の荻原健司さん(51)が第1走者を務め、フィギュアスケート銀メダリストで長野五輪では聖火の最終点火者を務めた伊藤みどりさん(51)が最後に聖火を市役所前に運んだ。

 新型コロナウイルスの感染防止との両立が欠かせない中、一部の沿道では多くの観客が詰めかけ、担当者が密集しないよう呼び掛けるシーンもあった。

 最終日の2日は飯田市から松本市まで、主に県南部の大自然や歴史的景観の中を駆け抜ける。

                (原田成樹)

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