【虎のソナタ】キャンプ各地で編集局で「ホンマかいな」 野ウサギが下着が糸井が…小野寺が!

 阪神のキャンプ取材に長く携わってきたが、この情報は初めて聞いた。

 「安芸市営球場のすぐそばの路上に、急に野ウサギが出てきまして。危うくレンタカーでひきそうになりました」

 2軍キャンプ取材中のトラ番・織原祥平の“ホンマかいな”話だ。

 山の斜面を切り開いたタイガータウン・安芸。大昔は何が出てきても不思議ではなかっただろうが、最近のキャンプ中はファンも詰めかける。露店も並ぶ。臆病な野ウサギは山奥に潜んでいたはず。織原記者は「あまりにも人気(ひとけ)がないから、安心して飛び跳ねてるんでしょう」と分析していた。

 コロナ禍で生まれた想定外の日常は、あちこちで“ホンマかいな”の事態を引き起こしているようだ。

 ちょうどオリックス担当・西垣戸理大から電話があったので「そちらのキャンプ地で“ホンマかいな”という発見はないか?」と尋ねてみた。

 「それがですね、SOKKENスタジアムの正面入り口横に、なぜかボクサータイプの男性用下着がポツンと置いてあるんです。そんな場所で首脳陣も選手も、まして報道陣も着替えるはずない。当然ながらお客さんは一人もいない。不思議に思ってます」

 何じゃ、それは? 興味あるといえば、あるけれど、どちらかと言えば不気味な話やな。パンツの持ち主の究明を西垣戸記者に命じた上で、話は阪神キャンプに戻そう。

 1軍は北谷。中日との練習試合で最初の“ホンマかいな”は雨漏りだった。試合開始直前に降り出した雨。報道陣はバックネット裏スタンドの屋根の下にいるから大丈夫、と思っていたら、ポタリ、ポタリ。それも1カ所じゃない。逃げ惑うトラ番。さらに本紙専属評論家・田尾安志氏が出演した関西テレビの中継席付近も雨漏りが直撃。スタッフが大慌てでビニールを張って、懸命の復旧作業をしていた。

 1997年。ナゴヤドームが誕生した直後に、スタンドでの雨漏りを目撃したことがある。ドームなのにお客さんが傘を差しながら観戦するという前代未聞の“ホンマかいな”に接した。あの衝撃に比べたら、北谷の雨漏りの驚きは半分程度だが、それでも参った。

 試合も“ホンマかいな”の連続だった。一回。中日の、というよりセ界の大エース・大野雄大に先制パンチの3得点。シーズンに取っておいてほしい光景だった。

 プロ通算1696安打の糸井が、ことしの実戦初安打を放って、満面の笑みを浮かべて一塁ベース上でガッツポーズ。打者としての「すごさ」を知っている者にとっては、ちょっと信じられない。崖っぷちの男が見せた“ホンマかいな”の光景が、復活の原点だったと振り返る日が来ることを信じたい。

 ツラツラと、起きたことばかりを書き並べて、本日の「虎のソナタ」を締めくくろうとしていたら、最大の“ホンマかいな”が待っていた。

 キャップ長友孝輔に「1面は決まった? 主役は誰?」

 何気なく尋ねたら「小野寺です」。マジ? 藤浪、石井大、佐藤輝、マルテ、近本、高山、原口、糸井…。数ある候補を押しのけて、育成の星とは-。

 「矢野監督の挑戦状を受けて立ちました」

 詳しくは1面を。なるほどね。これぞサンスポ魂。“ホンマかいな”の新聞作りが、わが社のモットーです。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ