全豪V大坂なおみ「技術の“引き出し”増えて別人に」 遠藤氏に聞く

 21日に閉幕したテニスの全豪オープン女子シングルスで、大坂なおみが四大大会通算4勝目を挙げた。大坂は7試合中、6試合でストレート勝ちし圧倒的な存在感を放った。四大大会完全制覇や東京五輪への期待が膨らむ。1992年バルセロナ五輪代表の遠藤愛氏(自己最高世界ランキング26位)に、強さの秘密を聞いた。(西沢綾里)

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 大坂は、全米を制して初めて四大大会の頂点に立った2018年夏とは、心身とも、まったくの「別人」になっている。

 技術ではショット、サーブともに“引き出し”が格段に増えている。ハードコートでの強さは絶対的で、「今の彼女を、一体だれが倒せるの?」というほどの安定感と迫力を感じる。

 成長を感じたプレーの一つが、バックハンドから繰り出したアングルショットだった。角度をつけて相手コートの浅い位置にコントロールする返球は、強打を警戒してコート深めに位置を取る相手の裏をかいていた。長い距離を走らせ、体勢やプレーのリズムを崩していた。流れを渡したくないときの「新技」になった。

 サーブのバリエーションも増えた。もともとミス覚悟で時速180キロ台に達する弾丸サーブが持ち味だった。今大会は、相手コートで高く弾ませたり、外に逃がしたり、体の中心に打ち込んだり、と多彩な球筋でピンチを切り抜けていた。大坂は高速サーブ頼みから脱することで、追いかけてくるライバルを引き離した。

 体力面も進化した。腕や腹部が一回り大きくなっていた。体つきに変化を感じた人も多いだろう。データ分析のスペシャリストとして知られるウィム・フィセッテ・コーチとともに着手した肉体改造が、一つ一つの好プレーを支えている。

 次は全仏、ウィンブルドン選手権の頂点が目標になる。球足が遅い赤土と、足元がすべる芝生をどう攻略するか。ハードコート以外のサーフェス(表面)での対応は、23歳の大坂が持っている伸びしろになる。今夏の東京五輪はハードコートで行われる。彼女が「大本命」といえる。

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