年寄株取得の目処立たぬ白鵬 コロナ引退の行く末には廃業の危機

 ◆日本人大関3人が“全滅”

 協会が公益法人に移行したことに伴い、年寄名跡は相撲協会が管理するかたちを取っている。

 「新設された年寄資格審査委員会で過半数の承認を得て、理事会で最終承認を得なければいけない。裏でカネを積みさえすれば、年寄株が手に入るという時代ではない。株を手に入れられず5年が過ぎれば、横綱経験者でも協会を去らなくてはいけない。白鵬には、コロナをきっかけにした引退、その先に廃業の危機さえ控えている状況だ」(前出・ベテラン記者)

 もちろん、緊急事態宣言下で開催を強行した協会も、危機的状況のなかにある。

 「協会の昨年の赤字額は55億円といわれる。なんとか協会の収入を支えるのが1場所5億円といわれるNHKの放映権料だから、本場所の中止は避けなくてはいけない事情がある」(担当記者)

 さらには、モンゴル横綱が不在の間に開催した場所で、念願の日本人横綱を誕生させたいという思惑もあったとされるが、そちらは早々に潰えた。

 「綱取りの大関・貴景勝は初日から4連敗。日本人横綱誕生はまた先の話になった。協会も横綱を空位にはしたくないから、白鵬と鶴竜にとっては都合のいい展開」(同前)だというのだ。

 協会の姿勢もご都合主義というほかない。

 コロナへの恐怖心を理由とする休場が認められず引退した元序二段・琴貫鉄について、広報部長の芝田山親方(元横綱・大乃国)は「力士は相撲を取ってなんぼ」と切って捨てたが、休んでばかりの横綱になぜ同じことがいえないのか。

 横綱ふたりと協会の打算だらけの醜悪バトルは、まだ終わりが見えない。

 ※週刊ポスト2021年1月29日号

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