羽生、ロックナンバーに観客総立ち貫禄のSP首位スタート

 25日に開幕したフィギュアスケートの全日本選手権男子ショートプログラム(SP)で、今季初戦の羽生結弦(ANA)が首位に立った。

 クリスマスのリンクで新しいSPを華麗に舞った。羽生はライダースジャケットのような黒い衣装に身を包み、英国の人気歌手、ロビー・ウィリアムスの「レット・ミー・エンターテイン・ユー」を初めて披露。両膝をつき、天を見上げて演技を終えると、観客は総立ちで拍手を送った。

 103・53点で貫禄の首位スタートにも、自己評価は厳しかった。「楽しむことはできたけど、点数的にいい演技だったとは言えない。テクニカル(技術点)を伸ばしきれなかった」。冒頭の4回転サルコーと、続く4回転トーループ-3回転トーループは着氷が滑らかではなく、納得いく加点を得られなかった。スピンの1つは規定を満たさず0点になった。

 新SPは当初、ピアノ曲を想定していた。「(振付師から)2、3曲もらったけど、しっくりこなくて、(新型コロナウイルス関連の)ニュースを見て明るい曲のほうがいいかな」と、今年の特殊な事情も考え方針を転換。拠点のカナダではなく、国内でじっくり曲と向き合い、調整してきた。音と体の動きを合わせながら、ジャンプのタイミングなどで試行錯誤を繰り返し、完成させた。

 4年ぶりに出場した昨年の全日本は、5週間で3戦という厳しい日程の中で2位だった。26日のフリーでは、琴や三味線の音が織り交ぜられた新プログラムの「天と地と」に挑む。「昨年と違って体力もしっかりある」。全日本王者へ5年ぶりに返り咲く。(田中充)

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