羽生結弦、全日本選手権“強行出場”の舞台裏 北京冬季五輪に照準か

 フィギュアスケートの全日本選手権(25日開幕、長野ビッグハット)で、男子第一人者の羽生結弦(26)が今季初戦に挑む。

 24日、公式練習後の会見で「(コロナの)第3波が来ている状態なので、僕が出ていいのか、かなり葛藤はありました」と告白。羽生はぜんそくの持病に苦しんでおり、グランプリシリーズも欠場し、コロナ感染防止にはとにかく慎重に取り組んできた。

 「毎日1人でコーチなしで練習し、(体の)ケアも難しかった。家族以外と接触していない。外に出ていくことは全くなかった」と遮断生活。1日1時間の練習の時期もあったという。

 ではなぜ強行出場に踏み切ったか。それは今大会に来年3月の世界選手権(スウェーデン)の出場権が懸かっているからだ。羽生は「世界選手権の選考会として、この試合は必須で出なきゃいけない」と説明した。

 世界選手権は2022年北京冬季五輪につながる大会で、各国の北京五輪出場枠も決められる。14年ソチ、18年平昌と2大会連続金メダルに輝いた羽生は、北京五輪に関してまだ何も公にはしていない。しかし、最大3枠となる日本の出場枠を、自ら世界選手権へ取りにいくことを宣言しているにほかならない。

 羽生はまず全日本選手権で「表彰台の真ん中に立ちたい気持ちは強くある」とも話している。五輪3連覇へのモチベーションが芽生えてきたのは確かだろう。

 羽生が「北京に出たい」といえば日本スケート連盟は無条件で五輪代表枠を与えることは確実。ドル箱の羽生が北京五輪出場を明言すれば、日本フィギュア界が一気にヒートアップする。

 羽生はショートプログラム(SP)で「レット・ミー・エンターテイン・ユー」、フリーで大河ドラマ「天と地と」の新演目で臨む。これも北京五輪出場を見据えた動きである。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

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