巨人の岩隈、右肩手術から復活かなわぬまま引退決意

 プロ野球巨人は19日、日米通算170勝を挙げている岩隈久志投手(39)が今季限りで現役を引退すると発表した。23日に東京ドームで記者会見を行う。

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 復活がかなわぬまま、岩隈はプロ野球人生に終止符を打つ決断をした。2017年9月の右肩手術後は長いリハビリ生活に入り、19年の巨人入団後も一進一退。同年に元同僚のイチローが引退を決めた際、「1年でも長く現役でできるように、自分を追い求めたい」と決意を新たにし、ファームで必死に汗をかいてきたが、1軍のマウンドは遠かった。

 信念を貫いた21年間だった。04年シーズンまで所属した近鉄が消滅した際、新設球団の楽天に入る意志を最後まで曲げなかった。渡米も異例の2年がかり。年俸が大幅減になっても挑戦する考えを変えず、12年からは米大リーグに活躍の場を移し、異国の地で63勝する反骨心に変えた。

 記録にも記憶にも名を残した。初の開幕投手を務めた04年には、開幕戦から12連勝。今季チームメートの菅野に抜かれるまでプロ野球記録だった。05年に誕生した楽天の球団最初の勝利投手は岩隈だ。イチローの決勝打で韓国を下した09年第2回ワールド・ベースボールクラシック(WBC)決勝では、先発として劇的勝利をおぜん立てした。

 今年9月、巨人の原監督は翌日の先発投手を急遽変更する際、「本来なら岩隈と言いたいところだけど、なかなかホトトギスは鳴かないよ。鳴くまで待っているんだけど」と嘆いたことがある。巨人では1軍の戦力となれなかったが、若手には良き教科書となり、経験や知識を惜しみなく伝えてきた。球界に大きな財産を残し、ユニホームを脱ぐ。(小川寛太)

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