コロナ対応に苦慮 パラアスリート迎え入れる自治体

 準備に伴う苦悩ぶりはほかの自治体でも同様で、青森県三沢市は「自治体単独で感染症専門家を確保するのは難しい」と状況を説明。神戸市は「流行状況に応じては、市民との交流事業における接触等を制限する」とし、事業の簡素化・縮小化も示唆した。

 岩手県遠野市や福岡県飯塚市などからは、国へさらなる財政支援を求める切実な声も寄せられた。スペインとマダガスカルから選手団を迎える山口県宇部市は国に対して、選手団受け入れに際しての標準的なガイドラインを策定してほしいとも訴えた。

 米国パラ陸上チームが事前合宿を行う東京都世田谷区では、すでに米国側と新たなガイドライン策定に向けて協議を開始。浜松市もブラジル側と再協定を結ぶ方向で調整している。

 一方、延期された1年を準備のために活用したいと考える自治体もある。オランダのホストタウンとなった東京都江戸川区。障害者が簡単にスポーツできる環境を整備しようと「オランダクラブ」を昨年4月に創設、区内の各施設で11の教室事業を行うなど意欲的に取り組んでいる。

 同事業は新型コロナ感染拡大の影響で一時休止したが、7月下旬から再開した。8月21日夜に行われた知的障害者向けのバスケットボール教室には約20人が参加し、汗を流した。

 さらにパラ22競技を区内で練習できる環境を整える新たな事業も動き出しており、区の担当者は「パラリンピックが終わったら先細りしてしまうという懸念があった。むしろ、事業計画を練る時間がもらえたととらえ、延期された1年という時間を有効に使いたい」と答えた。

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