嘘だろ…大谷、1死も取れず5失点 693日ぶりマウンドで野球人生最大の屈辱

 アスレチック6-4エンゼルス(26日=日本時間27日、オークランド)米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(26)が敵地で行われたアスレチックス戦で先発登板。2018年10月の右肘手術を経て693日ぶりに公式戦のマウンドに上がったが、1死も取れずにメジャー自己ワーストの5失点でKOされた。プロ野球日本ハム時代を通じ、最短降板。投打の二刀流復活はイバラの道だ。

 目を疑いたくなるような光景だった。大谷の投手復帰戦は一つのアウトも取れずに5失点。大乱調のまま終わった。

 「腕がいまいち振り切れていなかったというのは全体的にある。疲れる前に終わったなという感じ」

 2018年10月に右肘の内側側副靱帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、693日ぶりのメジャー登板。24日(日本時間25日)の開幕戦にDHで先発出場しており、2季ぶりに「二刀流」が復活した。

 だが、ストライクが入らない。1番の安打後の3連続四球で押し出しによる先制点を献上。5、6番に連続適時打を浴び、プロ最短の降板劇となった。プレートの一塁側を踏んで投げたのは“抜け球”を防ぐためとみられるが、試合中に修正できなかった。

 今季は5月中旬の投手復帰を目指していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で公式戦開催が遅れたため二刀流で開幕に間に合った。ただ、懸念材料はあった。開幕前の紅白戦3試合で計16四死球。この日も制球に苦しみ「ゲーム勘というか、抑えるのではなく、ただ投げている感覚」。対外試合に登板せずに本番を迎えるなど、調整が難しい部分はあった。

 手術では損傷した肘の靱帯を切除し、他の部位から正常な腱を移植。CBSスポーツ(電子版)が「術後に制球に苦しむ投手は珍しくない」と分析したように、この日の全30球のうち半数がボール球だった。球威も本来の姿ではなく、最速は95マイル(約153キロ)。直球の平均球速も約93マイル(約150キロ)にとどまり、手術前の2018年より7キロほど遅かった。

 大谷を攻略したアスレチックスも手術前との違いを感じていた。敵将のメルビン監督は「ベストな制球じゃなかった。前に見たときは、もう少し力強く投げていたし、スプリットも多かった」と指摘。一回に2点打を放ったキャンハは「映像を見ていたが、昔の姿に戻ってきていないのかもしれないと感じた」と印象を口にした。

 20分にも満たない登板時間。これまで休養日に充ててきた登板翌日について、マドン監督がDHでの出場を示唆したほどだった。「反省するところはもちろん、反省して。明日以降も試合があるので、切り替えて打席に集中したい」と大谷。次回登板は8月2日(同3日)のアストロズ戦の予定。投手としての完全復活は、険しい道になりそうだ。(丹羽政善通信員)

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