「ロッテ・張本監督」はなぜ実現しなかったのか

 【江尻良文の快説・怪説】

 パ・リーグは8連勝で開幕ダッシュを決めたロッテが首位。28日のTBS系「サンデーモーニング」にリモート生出演した球界ご意見番、張本勲氏(80)もこう断言した。「パ・リーグはロッテが本命。しばらく快進撃が続く。優勝のチャンスもある。井口監督がいい采配をしている」。

 「メジャーはダメジャー」が持論の張本氏が、メジャー経験者初の指揮官となった井口監督をほめちぎったのだから、これはニュースか。そんな張本氏がなぜロッテの監督をやらなかったのかは、球界七不思議のひとつと言えるだろう。

 東映→日拓→日本ハムという3球団にわたる前代未聞の身売りを経験した張本氏。監督就任1年目に球団史上初の最下位になった、巨人の長嶋監督から熱烈ラブコールを受けて移籍した。見事に1976、77年のリーグ連覇に貢献したが、79年限りで構想外に。「金田さんが巨人で400勝したように、オレも巨人で前人未到の3000安打を」という夢は消えた。

 失意のどん底の張本氏に、「ロッテでやればいい。将来、監督も」と救いの手を差し伸べたのが当時の重光オーナー。それだけに、誰もが将来のロッテ・張本監督誕生を信じて疑わなかった。ところが幻のまま。今回の「パの本命はロッテ」予想にどんな思いが込められているのか。ついつい、その裏側を邪推したくなる。(江尻良文)

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