Jリーグ19クラブで赤字…鳥栖はリーグ史上最悪の20億円 これからが“正念場”

 本当の“コロナショック”はこれからだ。Jリーグは27日、2019年度のクラブ経営情報開示説明会を実施。経営破綻が不安視されるJ1鳥栖は、リーグ史上最多の20・1億円の赤字を計上したことが発表された。

 前代未聞の赤字額だがJ3陥落やプロクラブのライセンス剥奪は免れる。増資が行われたため、Jリーグは「最終的に債務超過に陥っていない」との見解を示した。

 とはいえ、鳥栖・竹原稔社長(59)は大赤字を抱えながら、バスケットボールB3リーグ・佐賀も事実上のオーナーとして所有している形。Bリーグから「鳥栖と(資金が)ごちゃごちゃにならないように」と注文をつけられているが、Jリーグは「各クラブの事情に関してはお答えできない」と口を閉ざした。

 危ないのは鳥栖だけではない。この日は全55クラブ中45クラブの経営情報が開示されたが、単年度赤字は19クラブに増加。4期連続の2ケタだ。新型コロナウイルスの影響で、6クラブ(J2水戸、栃木、東京V、横浜FC、山口、J3相模原)は決算の確定が延期になっており、さらに赤字クラブが増える可能性もある。

 Jリーグは「単年度の赤字は悪い事象として考えていない」との認識だが、「コロナ前から離れたスポンサーがあり、新規スポンサーもコロナの影響もあって例年より少ない状況が続いている」(Jクラブ関係者)。さらに、感染症対策で観客をどれだけ入れられるかも未知数。この逆境に、リーグ全体で前年比55億円も増加した選手などの人件費がのしかかる。

 Jリーグは29日に再開方法を決める。緊急事態宣言が予定より早く解除されたのを受け、6月24日再開案も浮上。ただ、選手のコンディションを重視して7月初旬を中心に協議中だ。鳥栖をはじめ「すべてのクラブで資金ショートをさせない」という大命題も、これからが正念場となる。 (夕刊フジ編集委員・久保武司)

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