上原浩治氏が語る5月引退の理由 原監督からの冷静な言葉

 上原浩治氏(44)が、21年の現役生活にピリオドを打って7か月。日米通算100勝100ホールド100セーブという偉業を成し遂げ、ボストン・レッドソックスではワールドシリーズ胴上げ投手も務めた男が、引退までの心の動きを綴った著書『OVER 結果と向き合う勇気』を上梓した。その上原氏が、引退を決意した理由について語った。

 上原:引退からだいぶ時間が経ちましたが、正直に言えば「野球をやりたい」「まだできたんじゃないか」という思いは消えていません。

 巨人に戻って2年目となる2019年シーズンは、背番号「19」を11年ぶりに背負ったこともあり、「チームに貢献したい」という気持ちには並々ならぬものがありました。「自分は一軍のあの張り詰めた空気の中で結果を出せる」と自信も持っていたし、去年の何倍も調子がいいと感じていた。

 でも、現実にはファームでも満足な成績を残せませんでした。プロの世界は結果がすべて。自分の気持ちだけで、どうにかできるものではありませんから……。

 --自らの引退について、上原浩治はそう振り返った。シーズン序盤の5月という異例のタイミングでの決断は、一本の電話が決め手となったという。

 上原:もちろん、シーズン1年間を全うしたかった。でも優勝を目指すチームの邪魔をしてはいけないし、若手の投げる機会を奪いたくない。「もう辞めるべきだな」--そんな葛藤のなか、電話をかけた相手は、原(辰徳)監督でした。「突然すみません。辞めようと思います」と切り出すと、原さんは冷静な声で、「監督としては残ってほしい」と仰った。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ