羽生が頂点逃す 悔しさかみしめ「こんなもんじゃねえぞ」

 「弱いなあって」。悔しさをかみしめるように、羽生らしくない力のない言葉を絞りだした。

 5度目の頂点を逃した。12月上旬のGPファイナルで跳んだ4回転ルッツを封印。4回転は3種類4本にとどめ、完成度を求めた演技は、冒頭の4回転ループでいきなり着氷が乱れた。その後も得点源のジャンプが決まらず、最後のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は痛恨の転倒に終わった。

 過去3年はインフルエンザやけがで欠場が続いた。4年ぶりの全日本には5週間で3戦目となるタフな日程で乗り込んだ。首位スタートのSPは、圧巻の演技で非公認ながら自身が持つ世界歴代最高得点を上回った。中1日で生じた異変の要因を問われ、「精神状態と肉体とイメージがバラバラに乖離していた」と調整に苦しんだことを示唆した。

 勝者への気遣いを忘れなかった。今季の不調から抜け出した宇野に「初めてちゃんと負けた。昌磨が戻ってきてくれて正直にうれしい」とたたえた。もちろん、負けたままで終わる王者ではない。「こんなもんじゃねえぞって、また頑張ります」。(田中充)

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