鈴木愛、賞金女王奪回!! “底力”の礎は人一倍の練習量

【SPORTS BAR】

 今年の賞金女王に鈴木愛が輝いた。最終戦、多くのギャラリーは“シンデレラ・しぶこ色”に染まっていた。鈴木にとっては“アウェー”だっただろうが、最終日は4アンダーの68。5位タイになり、2年ぶり2度目の栄冠を手にした。これが鈴木の“底力”である。

 スポーツの世界、こんな言葉がある。

 「練習はウソをつかない」

 鈴木にはこの言葉が似合う。ラウンド後、いつも練習場に姿があった。最終戦はテレビ観戦になったが、2週前「大王製紙エリエールレディス」(愛媛・エリエールGC松山)では現地にいた。暗くなるまで、最後の1人になるまで練習グリーン上にいたのは鈴木。いや、ほとんどの大会で“最後”であった。

 思えば、“強い人”は皆、そうだった。

 女子ゴルフ隆盛のきっかけを作った宮里藍さんも“居残り”の常連だった。2000年の中盤、練習場には当時のライバル・横峯さくらの姿もあった。00年から6年連続で女王になった不動裕理も練習の虫だった。

 男子ゴルフもそう。全盛時の“ジャンボ”尾崎将司もまた然りである。辺りが真っ暗になるまで一人、ボールを打ち続けていた。一番強い人が、練習を重ねて自らを磨き上げる。これでは他の者は追いつけまい。

 プロ野球の世界はどうか。1965年から9年連続で日本シリーズ制覇(V9)の偉業を達成した巨人。中心打者は“ON砲”だが、“O砲”王貞治さん(現ソフトバンクホークス球団会長)が言っていた。

 「あの時代、一番練習をしたのは、ONだっていう自負はあるね」

 V9当時の左翼手・高田繁さんの証言がある。「ミスター(長嶋茂雄さん)や王さんが練習をやめないから、俺たちは帰れない。で、練習が延々続く。そりゃ、強くなりますよ、チームは…」。

 記憶に新しいのがラグビーW杯日本代表。日本中を感動させたが、その原動力になったのは世界一といわれる練習量だと聞いた。アイルランド戦は決して“金星”ではなく、練習によって培われた当然の結果…と選手たちは自負していた。すごい。

 いずれの世界も練習はウソをつかない!! これこそ鈴木の“底力”なんです。頭が下がる。

 世の中、常に苦難を避け、楽な道を選ぶ拙稿には無理な話…。以前顔見知りのプロに聞いた。「練習しないでうまくなる方法って?」。即座に「ないです」。当然ですよね。ま、そう言われても私、練習はしません。意志は固いので!?(産経新聞特別記者・清水満)

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