羽生V!貫禄示した3年ぶり制覇、GP通算12勝/フィギュア

 フィギュアスケート・NHK杯最終日(23日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)グランプリ(GP)シリーズ第6戦。男子は前日のショートプログラム(SP)首位の羽生結弦(24)=ANA=がフリーで1位となり、合計305・05点で今季GP2連勝を飾った。ファイナルを含む通算12勝目を挙げ、シリーズ上位6人によるファイナル(12月5~7日・トリノ)に進出した。女子は紀平梨花(17)=関大KFSC=が2位、16歳のアリョーナ・コストルナヤ(ロシア)が優勝し、ともにファイナル進出を決めた。

 フィニッシュを飾り何度もうなずいたのは、余力を感じていたからだ。トリノ行きの切符をつかみ四方八方から喝采を浴びた羽生は、無傷で滑り終えたことに何より安堵(あんど)していた。

 「けがなく最後まで滑り切れて、ほっとしています。やっとファイナルを戦える位置に来たな」

 4回転ループとサルコー。これまでクリーンに決められなかった最初2本のジャンプに神経を注いでいた。名前がコールされた滑走直前にも確認で跳んだが、4回転ループは3回転に。だが、これで肩の力が抜けた。本番の冒頭では着氷をこらえ、続く4回転サルコーは鮮やかに成功させた。

 特に4回転ループは、昨年のGP2戦目のロシア杯で右足首を負傷する原因となった技だ。このけがを理由に2年続けてファイナルへの道が断たれた。「課題」に挙げる技を必死に決め、“鬼門”のGP2戦目を突破。NHK杯制覇は3年ぶり4度目で、ファイナルを含めGP通算12勝目を挙げた。

 2013年からV4を成し遂げたファイナルで、2連覇中のネーサン・チェン(米国)らと争う。会場はイタリア・トリノ。尊敬する“ロシアの皇帝”エフゲニー・プルシェンコが06年の冬季五輪で金メダルを獲得した地だ。加えて、敬愛する元米国代表のジョニー・ウィアーが滑った舞台でもある。

 プルシェンコの代表曲をモチーフにした「Origin」はフリー、ウィアーがかつて演じた「秋によせて」は今季のSPだ。「『オトナル(秋によせて)』も『Origin』もリスペクトを掲げている。あのプログラムと良い演技をして金メダルを取りたい」。万全の状態にある絶対王者が、思い入れの深い演目で王座を奪い返す。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ