今季初日本降臨!羽生、SPぶっちぎり首位「みなさんの力を近くで感じた」/フィギュア

 フィギュアスケート・NHK杯第1日(22日、セキスイハイムアイスアリーナ)グランプリ(GP)シリーズ第6戦。開幕し、男子ショートプログラム(SP)で冬季五輪2連覇の羽生結弦(24)=ANA=が109・34点で首位に立った。女子SPは昨季のGPファイナル覇者の紀平梨花(17)=関大KFSC=が79・89点で2位。昨季のジュニアGPファイナルを制したアリョーナ・コストルナヤ(16)=ロシア=が、世界最高の85・04点で首位発進した。23日のフリーでGPファイナル(12月5日開幕、トリノ)に進む選手が出そろう。

 失敗は繰り返さない。ミスが重なった午前の公式練習から一転、勝負の銀盤には本来の姿があった。NHK杯の出場は3年ぶりで、母国の競技会で演じるのは今季初めて。寒風が身に染みる札幌で巻き起こった温かい声援に背を押され、SP首位発進を決めた羽生は胸に手をあてた。

 「応援を心で受け止め切れたと言い聞かせようと。正直、悔しい感覚はあります。みなさんの力を近くで感じることはできました」

 冒頭の4回転サルコーで3・74点のGOE(出来栄え点)を引き出す。4回転-3回転の連続トーループは、1本目で着氷に詰まりながら必死に2本目につなげた。2位を17・87点引き離す109・34点。自身の世界最高に1・19点届かず唇をかんだ。

 本番では高い修正能力を示した。ジャンプが乱れた公式練習の終盤。曲をイメージしながら演じ始めたのは、今季のSP「秋によせて」ではなかった。「バラード第1番」だ。「良いイメージのある『バラ1』のサルコーやトーループをやって、感覚よく終わりたいなと」。2連覇を果たした18年平昌冬季五輪で舞った演目で、4回転ジャンプの感覚を呼び起こした。

 過去2年のGP2戦目では涙をのんできた。一昨年も昨年も公式練習で右足首を負傷。いずれもGPファイナルには出場できなかった。アクシデントさえなければ、今季の頂上決戦進出は間違いない。10月のスケートカナダは合計322・59点で制した。世界王者のネーサン・チェン(米国)が持つ世界最高まで0・83点に迫っており、更新の期待も高まる。

 10番滑走で臨む23日のフリーは、午後8時51分にリンクに立つ。「『羽生結弦はこうだよな』と期待してくださるからこそ、強くありたい」。完璧を追い求めるスケーターは、会心の演技で鬼門を打ち破る。(鈴木智紘)

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