ユニホーム姿再び!清原氏、ワールド・トライアウト監督に「やっぱり自分には野球しかない」

 西武、巨人、オリックスで通算525本塁打を記録した元プロ野球選手の清原和博氏(52)が30日、東京・千代田区の学士会館で行われた「ワールド・トライアウト2019」(11月7、30日開催)の発表会見に出席。監督を務めることが正式発表された。2016年5月に覚せい剤取締法違反罪で懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を受けた同氏が、野球に関わる仕事をするのは逮捕後初。球界復帰へ大きな一歩を踏み出した。

 無数のフラッシュを浴びた、清原氏はやや強ばった表情で報道陣の前に姿を現した。白髪交じりのひげを蓄え、紺色のスーツとネクタイを着用。野球界へのカムバックへ、喜びをかみしめた。

 「正直、驚きました。自分はまだ執行猶予中の身ですし、このような大役をそして、野球に携わることができることを。感謝の気持ちしかない」

 今年3月6日に薬物など依存症への理解を深める厚生労働省主催のイベント以来、約8カ月ぶりとなった公の場。当時よりも、少しふっくらとした体形だった。2016年2月に覚せい剤取締法違反罪で逮捕されてから3年9カ月。治療を続けながら、野球への思いを忘れることはなかった。

 「逮捕されたときは、自分が野球をしたことさえも後悔しましたが、やっぱり自分には野球しかないんだと再認識した」

 将来的に子供たちに指導をしたいとの思いから、最近はトレーニングや素振りを再開していたという。「自分がスイングする姿を野球少年たちに見てもらいたいと思って準備している最中に、このようなお話をいただいた。コツコツと、もう一度野球人生の原点に返って生活をしてきてよかった」と吐露した。

 清原氏が務めるのは、株式会社WorldTryoutが11月に開催する「ワールド・トライアウト2019」の監督。元NPB選手の海外挑戦や、米大リーグなどで活躍した外国人選手の日本球界への移籍などを助けることが目的。同社はNPBを通じて国内球団にスカウト派遣を呼びかけており、巨人などが検討中だ。

 国内独立リーグの選手やアマ選手が参加する7日の予選を清原氏は視察。30日には、元ヤクルトのルーキ、カラシティやメジャー通算10発のテハダら約40人が参加する本選が神宮球場で行われ、監督としてベンチ入りする。背番号入りのユニホームを着用し、ノックを打つ可能性もあるという。「神宮球場のグラウンドの中に入ることさえ許されないと思っていた自分が入れる。選手たちも必死でグラウンドに立つと思うけど、僕も必死でグラウンドに立ちたい」と誓った。

 同社の加治佐代表取締役CEOはオファーを出した理由を「挫折しても、はい上がって勇気を持って再チャレンジするところにファンは感動して応援すると考えておりますので、清原さんを起用するに至りました」と説明。東大野球部出身の同代表は「プロ野球ファンとして、再起してほしい」と期待を込めた。

 この日は事前にトライアウトに関する質問をするよう、報道陣に通達されていた。フォトセッションの際に笑顔も見せた清原氏は「今、立っている壇上は甲子園よりも、日本シリーズの打席よりも緊張しました。頑張りますので、またよろしくお願いします」と締めた。これが球界復帰への第一歩。11月30日、西武球場や東京ドームでファンに大声援を浴びた“清原”が、グラウンドに戻ってくる。 (赤尾裕希)

★最近の桑田真澄氏は…

 大阪・PL学園高時代に清原氏との「KKコンビ」で活躍した桑田氏は、今年1月に同校野球部OB会の会長に就任。17年3月に大阪府高野連を脱退し、休部中の野球部再開に意欲を示した。また、元高校球児がOBチームを結成して甲子園を目指す「マスターズ甲子園」にも参加。8月31日の大阪代表決定戦では「4番・投手」で先発登板し、1回無失点。春日丘を11-5で下し、全国大会出場を決めた。11月9日に群馬代表の利根商と対戦する。

★ワールド・トライアウト2019

 戦力外になった元NPB選手や高卒以上のアマチュア選手、米マイナーリーガーを対象に行う公開トライアウト。書類選考を通過した国内の約25選手が、11月7日の予選会(サーティーフォー保土ケ谷球場)に参加。海外選手を加えた約40選手が30日に神宮球場で試合形式の本選を行う。東大野球部出身の加治佐平氏が代表取締役CEO、日本ハム、阪神などでプレーした田中聡氏が取締役COOを務める株式会社WorldTryoutが運営。プロ野球が2001年から開催している12球団合同トライアウトとは別イベントで今回が初開催。

★清原氏の近年の動向

 ◆2016年2月2日 警視庁が東京・港区の自宅マンションを家宅捜索し、覚醒剤所持の容疑で現行犯逮捕。

 ◆同3月17日 警視庁本部に拘留され、保釈保証金500万円を納付し保釈。医療施設に入院した。

 ◆同5月17日 東京地裁で初公判が行われ、野球評論家の佐々木主浩氏が弁護側の証人として出廷。

 ◆同5月31日 東京地検に所持と使用、譲り受けの罪で起訴され、懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を受けた。

 ◆18年8月21日 甲子園で行われた第100回全国高校野球選手権大会の決勝を観戦。

 ◆今年3月6日 東京・銀座で厚生労働省主催の『誤解だらけの“依存症” in東京』にゲスト出演。

■清原 和博(きよはら・かずひろ)

 1967(昭和42)年8月18日生まれ、52歳。大阪府出身。PL学園高では1年夏から甲子園に5季連続で出場し、2度優勝(1、3年夏)。85年秋のドラフトで当時最多タイとなる6球団から1位指名を受け、西武に入団。1年目に高卒新人として歴代最多の31本塁打を放ち、新人王を獲得。96年オフにFAで巨人に移籍。2005年オフに戦力外となり、オリックスへ。08年に現役を引退した。通算成績は2338試合に出場、2122安打、打率.272、525本塁打、1530打点。右投げ右打ち。

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