羽生、ユヅ流で開幕!超大技4回転半“封印”きめ細やかな動作&表現力で勝負/フィギュア

 【ケロウナ(カナダ)24日(日本時間25日)】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダは25日(同26日)に開幕し、男女のショートプログラム(SP)が行われる。今季GP初戦となる男子の羽生結弦(24)=ANA=が当地の会場で調整。冬季五輪2連覇の絶対王者は、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)などの超大技に挑戦せず、きめ細やかな動作や表現力で勝負すると誓った。

 会場のプロスペラ・プレイスは練習日にもかかわらず、日本から駆けつけた羽生ファンでごった返していた。羽生は2回行った公式練習でSP、フリー両方の曲を流してジャンプや氷の感触を確認。午後3時40分から始めた2度目の練習では、フリー冒頭に組み込む4回転ループを何度も跳んで、仕上がりの良さをうかがわせた。

 「(調子が)良さそうに見えていただけたならうれしいです。1戦目のGPシリーズで、ネーサン選手の演技をすごく見ていた。彼の演技を見て、自分はやっぱりこういうタイプじゃない、自分の演技をしなきゃいけないなと思った。彼にはない自分の武器もあると思う」

 1週間前に開催されたGPシリーズ第1戦、スケートアメリカ。4種類の4回転を演技構成に入れた昨季の世界選手権金メダリスト、ネーサン・チェン(20)=米国=は優勝したものの、ジャンプでミスが目立った。世界選手権銀メダルの羽生は高難度のジャンプに苦闘するライバルの演技を見て、新たな発見をしたという。

 「今までは(2019年の)世界選手権で負けたときのネーサン選手の強いっていうイメージとずっと戦っていたような感じ。彼本人と戦っているというよりも彼の幻想と、自分がさらにエフェクト(効果)をかけた幻想みたいなものと戦っていた」

 自分の持ち味はジャンプの技術だけではない。今大会は、大技のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)など高難度のジャンプに挑まず、自分にしかないきめ細やかな動作や表現力で優勝を目指す。

 「このシリーズを通してファイナルまでしっかり行きたい。ファイナルが終わって、全日本もしっかり戦いたいという気持ちが強くある」

 GPシリーズの成績上位6人が出場するファイナル(12月5日開幕、トリノ)はけがなどの影響で、ここ2大会出場がない。年末に開催される全日本選手権も3年連続で欠場している。両大会での同時優勝は15年を最後に遠ざかる。過去3度、2位に甘んじ、優勝がないスケートカナダで弾みをつける。

 「やっと自分の中で入ってきたなって感触がこの1週間の中であった。このスケートカナダで勝ちたいっていうのが強いです」

 ライバルの幻想を断ち切った五輪王者が、GP初戦で自分の演技を披露する。(角かずみ)

 ◆ジャンプ担当のジスラン・ブリアン・コーチ 「ユヅはユヅであるべき。彼が(ミスなく)クリーンに滑れば、誰にもスケーティングスキルでは負けない」

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