日本、ダブル主将で8強王手!5日サモア戦でリーチ2戦ぶり先発/ラグビーW杯

 ラグビー・日本代表合宿(3日、愛知県内)ラグビーのW杯1次リーグA組で世界ランキング8位の日本は3日、同15位のサモアとの第3戦(豊田スタジアム、5日午後7時30分開始)に臨むメンバー23人を発表。主将のFLリーチ・マイケル(30)=東芝=が2試合ぶりに先発に復帰した。豊田市内で記者会見したジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)はリーチの負担軽減などを理由に、FLピーター・ラブスカフニ(30)=クボタ=をゲームキャプテンに指名。代表では異例のダブルキャプテン制で3連勝を狙う。

 決戦の地・豊田市内で開かれたサモア戦のメンバー発表会見で、サプライズだ。ジョセフHCが淡々とメンバーを読み上げる中、ロシアとの開幕戦(9月20日)以来2試合ぶりに先発復帰したFLリーチの後に「キャプテン」の言葉はなかった。

 「その質問が一発目に来るんだろうなと思っていた。2人合わせて、チームを引っ張っていく」

 リーチは苦笑いを浮かべたが、素直な思いを口にした。サモア戦は、リーチが主将、FLラブスカフニがレフェリーとコミュニケーションを取るゲームキャプテンを務める。

 リーチに代わる男は、“ラピース”の愛称で親しまれる30歳。まだ代表キャップ数は5だが、ハードタックルが武器の守備職人で信頼も厚い。チーム内には、リーチ主将を中心とした10人のリーダーグループが存在。南アフリカ出身のラブスカフニもそのメンバーで、リーチは「誰がやってもうまくいく」と胸を張る仲間だ。

 チームの主将が先発する試合で、別の選手がゲームキャプテンを務めるのは珍しい。自国開催の舞台。リーチのプレッシャーを考慮したジョセフHCは「リーチがキャプテンであることは間違いないが、責任を軽減することで、彼がラグビーに専念できる」と狙いを明かした。

 ロシアとの開幕戦で精彩を欠いたリーチだったが、前戦のアイルランド戦はリードを許した前半に途中出場して流れを変えた。チームを引き締めると、ゲームキャプテンを務めたラブスカフニとともに大金星に貢献した。「2人での準備はうまくいっている。(負担は)少し軽くなった。少し」とリーチは強調する。戦術上でもメリットがある。リーチは外のサイドでプレーすることもあり、ラブスカフニの方がレフェリーの近くでやりとりしやすいことも考慮されたという。

 第2戦で優勝候補のアイルランドを撃破しても、リーチの表情は緩まなかった。「30分ぐらい喜んで、次のサモア戦に向けて準備したい」と語った通り、厳しい表情で選手を集め、チームを引き締めた。目標は大金星ではなく、ベスト8。そしてその先にある。

 サモアとの対戦成績は4勝11敗だが、直近は2連勝中だ。フィジカルが持ち味のサモアに対して、日本は持ち味の運動量で勝負する。勝てば目標の8強に王手がかかる。ジョセフHCも「自分たちにフォーカスしている」と一貫した言葉で相手をにらむ。この日、アイルランドはロシアに快勝し、勝ち点を11に伸ばした。日本はサモアからボーナスポイントを含めた勝ち点5の獲得が求められる。成長を止めない2人の主将が、新たな歴史を作る。 (阿部慎)

★ラグビーのキャプテンとゲームキャプテン

 ヘッドコーチはスタンドにいるため、試合中のレフェリーとのコミュニケーションや、スクラム選択などのプレーの最終決定権はゲームキャプテンが担うことが多い。主将が先発メンバー外の場合は、試合に出場する他の選手がゲームキャプテンとして代役を担う。

★2015年W杯イングランド大会・日本のサモア戦VTR

 10月3日、ミルトンキーンズでの1次リーグ第3戦。当時世界ランキング12位の日本は同11位のサモアを相手にFWが奮起。前半24分にスクラムでペナルティートライを奪うなど圧倒した。前半終了間際にはWTB山田が、タックルを受けながら巧みに体を回して右隅にトライ。FB五郎丸のキックで得点を重ね、26-5で快勝した。

★この日の日本代表

 午前中に東京都内で練習を行うと、午後2時前に東京駅から新幹線で名古屋へ移動。ワイシャツ姿の選手が名古屋駅に姿を現すと、気付いたファンから歓声が上がった。その後、会場のある豊田市内に乗り込んだ。4日に前日練習を行い、5日のサモア戦に備える。

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