福岡、2戦連続超速T決める!5日サモア戦先発濃厚/ラグビーW杯

 ラグビー・日本代表合宿(30日、東京都内)ラグビーのW杯日本大会の1次リーグA組で2連勝した日本(世界ランキング8位)は、サモア(同15位)との第3戦(10月5日、愛知・豊田スタジアム)に向けて練習を再開。今大会初出場となった28日のアイルランド戦で、歴史的勝利に導く逆転トライを決めたWTB福岡堅樹(27)=パナソニック=は「勝利ファースト」と気合を入れた。先発入りが濃厚な次戦で2戦連続トライを挙げ、8強入りへ前進する。

 大金星の立役者の言葉は力強かった。WTB福岡はアイルランド戦に途中出場し、後半18分に50メートル5秒8の俊足で逆転トライ。W杯開幕時に世界ランク1位だった優勝候補から19-12の勝利に貢献した韋駄天は、サモア戦での必勝を誓った。

 「まず勝ちにいく。勝利ファーストは間違いない」

 この日は午前9時から一般非公開の中、FW・BKに分かれて調整。昼食を挟み、午後は全体練習で汗を流した。

 福岡はW杯前、9月6日の南アフリカ戦で右ふくらはぎを痛め、ロシアとの開幕戦を欠場。アイルランド戦も当初はメンバー外だったが、WTBトゥポウのけがで急遽(きゅうきょ)ベンチ入りした。回復は順調で「ほぼトップスピードで走れる。95%かな。ここからの準備期間で100%に照準を合わせていきたい」。サモア戦で完全復活した姿を見せる。

 日本初の8強入りを果たすには、勝利に加えて4トライ以上に与えられるボーナスポイント1点も重要になる。前回2015年イングランド大会は3勝を挙げながら、勝ち点差で1次リーグ敗退に終わった。「ボーナスポイントは考えないといけない。考えずに勝ちにいくことはない」。エースが勝ち点「5」をもたらす。

 WTBは同世代の松島と担う。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)が「フェラーリのようだ」と絶賛する相棒だ。その松島はアイルランド戦前に「僕にとってフェラーリは福岡堅樹」と信頼を口にした。

 松島の発言に福岡は、復帰が遅れながらトライを奪ったため「燃費が悪いフェラーリ」と自虐気味。それでも「褒め言葉として受け取った。そう言われたからには、スピードを生かしたプレーをしたい」と2戦連続トライを視野に入れた。サモアに日本の持ち味であるテンポの速い攻撃を繰り広げれば、外に広がるスペースは2人の仕事場。アクセル全開でインゴールへと駆け込む。

 来年の東京五輪7人制を最後に、子供の頃からの夢だった医師を目指すことを公言している。前回大会は唯一出場したスコットランド戦で敗れた。「ここで勝てるかが、目標のベスト8に入れるかどうかの大きな分岐点」。自身最後となるW杯で、帰ってきたエースが勝利へと疾走する。 (阿部慎)

★コンビニ行ったら、いろんな人が祝福

 日本中を熱狂に包んだ逆転トライ。その反響はすさまじく、福岡は「コンビニに行くだけで、いろんな人にお祝いの言葉をもらいました」と笑顔を見せた。歴史的勝利を挙げたが、目標はあくまで8強進出。「ここで終わったら一時的なものになる。目標に向かってやり続けていきたい」と気を引き締めた。

★福岡のアイルランド戦VTR

 9月28日に静岡スタジアムで、当時世界ランキング9位の日本は同2位のアイルランドと対戦。前日に左太もも裏を痛めたWTBトゥポウに代わり、レメキが先発。メンバー外だった福岡は控えに入った。後半9分に途中出場すると、9-12で迎えた同18分。敵陣深くのラックから左に展開。最後は福岡が左隅に飛び込み、逆転トライを決めた。終盤にはインターセプトで約55メートルを独走。インゴールには届かなかったが会場を沸かせ、日本は19-12で大金星を挙げた。

■福岡 堅樹(ふくおか・けんき)

 1992(平成4)年9月7日生まれ、27歳。福岡・古賀市出身。5歳でラグビーを始める。福岡高3年で花園に出場。一浪して2012年に筑波大情報学群に入学した。13年4月に日本代表に初選出され、15年W杯代表など通算35キャップ。16年にパナソニック入り。来年の東京五輪7人制を最後に、競技引退予定。祖父が内科医、父は歯科医の医師家系に育った影響もあり、引退後は医師を志す。175センチ、83キロ。

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