福岡が伝説トライ!急遽ベンチ入り途中出場で大仕事/ラグビーW杯

 ラグビー・ワールドカップ日本大会1次リーグA組(28日、日本19-12アイルランド、静岡)BKの大黒柱が、日本を大金星に導いた。途中出場のWTB福岡堅樹(27)=パナソニック=が後半18分に逆転トライ。右ふくらはぎの負傷で当初はメンバー外ながら、仲間の負傷で急遽(きゅうきょ)ベンチ入りしたエースが、さすがの決定力を発揮した。開幕戦で大緊張したSO田村優(30)=キヤノン=はゴールキックで14得点。得点王争いの首位に躍り出た。

 日本が誇るスピードスターが、アイルランドの息の根を止めた。後半18分、左サイドでパスを受けたWTB福岡が、大歓声の中で逆転トライ。歴史的勝利を引き寄せた。

 「(CTB)ラファエレがパスをもらったときに、絶対に投げてくれると信じていた。あうんの呼吸。僕は走り抜けるだけだった」

 敵陣での連続攻撃からの左展開。アイルランド防御がラファエレに猛烈な勢いで襲いかかってきたが、ラファエレはすれ違いざまのぎりぎりのタイミングでパス。福岡がW杯初トライを決めた。

 終了間際にはインターセプトし、相手のインゴール目前へ。惜しくも捕まり2トライ目はならなかったが、大金星を決定付けた。

 この日の朝だった。WTBで先発予定だったトゥポウが前日27日の練習で左太もも裏を痛めたため、急遽(きゅうきょ)欠場。控えのレメキが先発に回り、W杯前の6日の南アフリカ戦(熊谷)で右ふくらはぎを痛めた福岡が、背番号23のリザーブに入った。

 「100%の状態を優先して最初はメンバーから外れたが、準備はできていた。サインプレーなどは前日、当日でしっかりできていた」

 予期せぬ“復帰戦”だったが、ピッチに立てばトライを狙う本能が覚醒していた。

 試合後は自身のツイッターに「奇跡なんかじゃない!」と投稿。来年の東京五輪7人制でのメダルを最後の目標に、子供のころからの夢だった医師を目指すことを公言。W杯も2度目の今大会が最後と決めている。ジョセフHCから「フェラーリ」と呼ばれるWTB松島が「本当のフェラーリは福岡」とたたえる50メートル5秒8の韋駄天が、悲願の8強入りへトップギアで爆走する。 (吉田宏)

■福岡 堅樹(ふくおか・けんき)

 1992(平成4)年9月7日生まれ、27歳。福岡・古賀市出身。5歳でラグビーを始め、福岡高3年で花園出場。一浪して2012年に筑波大入学。13年4月に日本代表に初選出され、15年W杯代表など通算35キャップ。16年にパナソニック入り。175センチ、83キロ。

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