阿武松親方、任期途中で“電撃退職”の謎 夏場所の場内説明で言い間違え、2場所連続で全休…

 元関脇益荒雄の阿武松親方(58)が日本相撲協会を退職する意向を固めたことが明らかになった。高血圧など体調不良が理由とされているが、現職理事が任期途中で角界を去るとなれば異例。電撃退職の裏に、いったい何があるのか。

 芝田山広報部長(元横綱大乃国)は23日、「詳しいことはわからない。同じ(二所ノ関)一門だけど、全く会っていないんだよ。電話もしていないので、声も聞いていない」と首をひねった。「(八角)理事長と話しているかどうかも、聞いていない。体調不良で、外部の人とあまり接していないと聞いた。療養しているとは聞いているが、そこから先は何も…」と歯切れが悪い。

 しかし、実は8月の段階で退職の意向を相撲協会へ伝え、22日に開かれた阿武松部屋の秋場所千秋楽パーティーでも辞める旨を出席者らに報告したという。

 昨年5月の夏場所から審判部長を務めていたが、今年の夏場所で物言いの場内説明の際、勝ち力士を言い間違え。さらに東西を逆にしてしまうなど、しどろもどろのアナウンスが続き、ファンから「わかりづらい」、「ちゃんと言え」などと批判が集中。名古屋場所と秋場所を2場所連続で全休していた。

 2010年には協会理事選挙に強行出馬した元貴乃花親方(元横綱)と行動を共にし、二所ノ関一門を離脱(現在は復帰)。ところが18年の理事選には自身が出馬して当選し、一門の長の元貴乃花親方が落選した。

 理事1期目は、相撲教習所所長や地方場所(大阪、名古屋、福岡)担当に据えられるのが普通。また、花形の審判部長は横綱、大関経験者ばかりで、優勝経験もない元関脇が単独で審判部長を務めるのは史上初の大抜擢だった。これには「貴乃花を追い落とした“ご褒美”ではないか」とささやかれたほどだ。

 真面目な阿武松親方は、そういった周囲の声を気に病んだのかもしれない。幕内阿武咲ら力士15人が在籍する阿武松部屋は、音羽山親方(37)=元幕内大道=が継承する方向で、26日の理事会で協議される。(塚沢健太郎)

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