羽生、今季初戦貫禄V!北京五輪を視野「そのままやっていたら出る」/フィギュア

 フィギュアスケートのオータム・クラシック最終日(14日=日本時間15日、カナダ・オークビル)男子は冬季五輪2連覇の羽生結弦(24)=ANA=がショートプログラム(SP)に続いて、フリーでも1位となる180・67点をマークし、合計279・05点で優勝。今季初戦を制した絶対王者は、3連覇が懸かる2022年北京冬季五輪について「(そのシーズンまで)そのままやっていたら出る」と、出場を視野に入れていることを初めて明かした。

 踏ん張った右足に感謝した。フィニッシュのポーズから約10秒間、立ち上がらずに乱れた呼吸を整えていた羽生が右足を2度、優しくたたいた。

 「本当にあのループとあのサルコーはよく立ってくれたなと思ったので。ありがとうという感じでした」

 SPとともに、昨季と同じ演目「Origin」でファンを魅了した。形状はほぼ同じも、色がやや黒から紫にかわった新衣装で舞った。冒頭の4回転ループと4回転サルコーはなんとか耐えて着氷した。ジャンプでは3つの回転不足を取られたが、ステップとスピンで全て最高難度のレベル4を並べ、2位とは16・58点差。大差での優勝にも「ノーミス以外は敗北みたいな感覚」と反省は尽きないが、昨季の同大会と比べて合計点で15・40点も高かった。

 完璧にこだわり、自分への挑戦を楽しむ24歳は心境の変化も語る。これまでは五輪3連覇が懸かる2022年北京冬季五輪について「考えられない」としていたが、この日の演技後「(そのシーズンまで)そのままやっていたら出る。明言はできないが、常に強い自分でありつつ、その先にそれ(五輪)があったらと思う」と出場を視野に入れていることを初めて打ち明けた。

 その上で引き際について「負けるぐらいだったら辞めろって思っている。ぶざまな姿は絶対見せたくない」と頂点への強い思いを強調した。1920年アントワープ、24年シャモニー、28年サンモリッツを制したグラフストロム(スウェーデン)以来となる五輪3連覇に挑む。

 目標を明確にして強者であり続ける。今季のフリーは、成功したことがない「4回転5本構成」に再挑戦する。史上初となるクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)の成功も目指しており、「今は4回転半ジャンプをやるためにスケートをしてるなって思う。そのために生きている」。寝る、食べる、お風呂以外は全ての時間を大技の習得にささげる。試合での成功がない4回転フリップも3度着氷しているといい、全6種類の4回転ジャンプ習得も夢物語ではない。

 次戦は10月25日開幕のグランプリ(GP)シリーズ第2戦、スケートカナダ。「羽生結弦が終わったなと言われるのは絶対嫌なんで。きれいなの跳びますよ、僕。本当にきれいなの跳んでやるからな。見とけ世界!」と自らを鼓舞するように誓った。数々の偉業を成し遂げてきた勝負師が、五輪3連覇へ新たな一歩を踏み出す。(武田千怜)

 ◆ジスラン・ブリアン・コーチ 「(羽生は)悪くはなかった。昨年のこの大会よりは上出来だし、いいステップになる。もっと4回転の質を良くしていきたい」

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