羽生、得点伸び悩み 4回転失敗もフリー1位で優勝

 自己ベストに25点以上及ばない180・67点。オータム・クラシックの最終滑走で演じたフリーの得点が表示され、優勝が決まっても、羽生の表情は晴れなかった。

 苦しい演技だった。公式練習で安定しなかった冒頭の4回転ループでいきなり着氷が乱れた。SPで転倒した4回転サルコーも決まらない。「いいジャンプを跳んでナンボ。調子が良かっただけに残念」と、立ち上がりで続いたミスを悔しそうに振り返った。

 その後は立て直し、ステップとスピンも全て最高難度のレベル4を獲得。得点を積み上げ、「フリーとしての形を整えていけた」と手応えを口にした。

 表情を曇らせたのは、演技後の取材中2本の4回転トーループも回転不足と判定されていたことを知ったときだった。「それで点数が出ないのか…。普通に降りたと思っていた」。4本の4回転で成功が1本もなかった。

 SPもフリーも昨季と同じプログラムで、完成形を目指したシーズン初戦。「ノーミス以外は敗北みたいな感覚が常につきまとっている状態で試合をやっている」と明かす五輪2連覇の絶対王者にとって、納得のいく演技ではなかった。

 「グランプリ(GP)シリーズの前に(課題を)見つけられたからこそ、色々と修正していきたい」。初戦でもらった“宿題”を前向きにとらえた。(田中充)

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