森保ジャパン、W杯予選「8戦全勝」へ好発進も…ミャンマー戦で露呈した課題 「決定力不足の解消」「18歳・久保の起用法」

 サッカーW杯カタール大会アジア2次予選の初戦(10日=ミャンマー・ヤンゴン)でF組の日本(FIFAランキング33位)は、ミャンマー(同135位)を2-0で下した。主力海外組の機能的な活用に加え、決定力不足の解消、そしてMF久保建英(18)の起用法などの課題を抱えながら、日本代表・森保一監督(51)は8戦全勝突破に向けて順調なスタートを切った。2010年W杯南アフリカ大会で日本を率いて歴代最高タイのベスト16入りを果たした実績を持つ現FC今治オーナー、岡田武史氏(63)は、「個の力で通用するおもしろくてワクワクするチーム」と森保ジャパンに太鼓判を押した。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

 前半16分、MF中島翔哉(ポルト)がペナルティーエリア左手前から、右足でミドルを突き刺し先制。

 その10分後MF堂安律(PSV)のシュートはGKに弾かれたが、こぼれ球に反応した堂安はもう一度撃つと見せかけて、DFラインの裏へ浮き球のクロス。「(堂安)律くんからいいボールがきた」とフリーで待っていたMF南野拓実(ザルツブルク)が頭で合わせて2点目を挙げた。

 格下相手だったが海外組19人を招集してのベストメンバー。FW大迫勇也(ブレーメン)、MF柴崎岳(デポルティボ)も存在感があった。現地特有のスコールの中、気温25度とはいえ、湿度95%というありえない蒸し暑さ。

 そんなアウェーの洗礼にも森保ジャパンはビクともしなかった。

 7大会連続のW杯本大会出場に向け、順調そのものだ。

 これまで何度も苦しめられていたW杯2次予選の開幕戦。試合前、日本サッカー協会・田嶋幸三会長(61)も森保監督も「楽な試合はひとつもない」と繰り返していたが、W杯初出場だった1998年フランス大会でも指揮を執った岡田氏は楽観的だ。

 この日は日本サッカー協会の98回目の創立記念日。今年サッカー殿堂入りを果たした岡田氏は掲額式典に参加し、「今まで、ここまで“個”で通用する代表チームはなかった」と“歴代代表最強”の太鼓判を押した。

 海外組のアタッカー陣は所属チームでレギュラー争いをする立場の選手が多いが、中島、堂安は欧州でステップアップした移籍を実現。この個性的な能力を連携できれば、W杯本戦でも過去最高の結果を狙える。

 実は森保監督は、岡田氏と“ホットライン”があり、綿密に連絡を取りアドバイスを求めている。元日本代表監督でJ1鹿島テクニカル・ディレクターのジーコ氏(67)も「日本協会はとてもいい人材を代表監督にした」と絶賛。また、自身もこの2次予選からタイ代表を指揮することになった前日本代表監督・西野朗氏(64)からは「『鈍感なところがサッカーの監督に向いている』といわれた」(森保監督)とか。歴代日本代表監督がこぞって高評価している。

 森保監督は「W杯には、われわれだけの力では行けない。ファン、サポーターのみなさんはもちろん、これまでチームを築き上げてくれた代表監督の方々、番記者のみなさんら全員を“チーム日本”と思っている」と話す。こんなコメントをするサッカー日本代表監督は初めてだ。この人柄が、黙っていてもアドバイスや支援が集まる秘密なのだろう。

 一方、課題といえば、1つは相変わらずの決定力不足。ミャンマー戦では30本のシュートを撃ちながら2得点は物足りない。次々にチャンスを作り出す力があるだけに、最後の精度を上げられるかは、日本代表の最終的な成績を左右することになるだろう。

 そして、MF久保建英(18)の起用法だ。後半36分に森保監督は中島に代えてついに投入。この日が18歳98日の久保は、1980年の風間八宏(J1名古屋監督)の19歳67日を抜き、39年ぶりに日本のW杯予選最年少出場記録を塗り替えたが、これといった働きのないまま、試合終了の笛を聞いた。

 岡田氏は久保について「あの年で老練な判断ができるのは大したもの。だが、現時点では同じポジションの(中島)翔哉の方が上」と断言。久保を控えにしている森保采配を支持している。

 岡田氏は「森保ならやってくれると思うが、個だけでは、やりようによれば抑えられてしまう。(2次予選ならば)レベルの低い相手に研究されても打ち破れるとは思うが、最終予選で強い相手に研究されたときには不安がある」と指摘している。

 2次予選の日本人指揮官は、西野監督がタイ(G組)、吉田達磨監督がシンガポール(D組)を指揮して勝利したが、本田圭佑監督が事実上指揮するカンボジア(C組)は敗れた。

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