石川遼が語る渋野日向子 「女子プロっぽくない選手が出てきたなと」

【スポーツ異聞】

 男子ゴルフのフジサンケイクラシックで石川遼(27)が最終日の8日、7バーディーと爆発、64で5位に食い込み、賞金ランキングトップを死守。他の若手選手が伸び悩む中、選手会長が底力を見せつけた。

 男子ツアーでは大勢のギャラリーを引き連れ、プレーで牽引(けんいん)するだけでなく、サインを求めるファンには一人一人、ペンを走らせる。時にはトークショーでファンを沸かせる。男子の人気を一人で背負っている感のある石川が注目しているのが、AIG全英女子オープンで勝った女子ツアーの渋野日向(ひな)子(20)だ。8月末の「長嶋茂雄招待セガサミー・カップ」では「渋野さんのこともある。注目される1週間(大会)になると思う」との自覚を胸に、優勝を飾った。

 セガサミー杯などで、石川は渋野について、大いに語った。渋野とは「面識はないと思います」というが、全英でフィーバーになる以前から注目していた選手だった。石川によると、渋野が今年5月のワールドレディースサロンパス杯でツアー初優勝した際、テレビ観戦していた。「女子プロっぽくない選手が出てきたなと思って。その放送でソフトボール出身というのを知って、『なるほど』と自分としては納得しました。最終組でペ・ソンウ選手と2人で一騎打ちしていて、そのときの(渋野の)パッティングがすごく、それが衝撃でしたね」と振り返った。

 石川自身も同じような経験をした。わずか15歳でツアーを制し、一躍、脚光を浴びた。“ハニカミ王子”フィーバーは“シブコ”フィーバーにも通じるところがあるが、石川自身は「僕は15歳でそういうことになりましたけど、20歳と15歳は全然、違います」という。

 そのうえで「15歳は本当に子供なので、僕は周りからどういう目で見られても、『今日は何を食べますか?』とか何を聞かれても全く気にならなかった。でも、ゴルフ界の大人だったり、ファンの大人の人からすると、大会期間中にスポーツの選手にそういう質問するのはどうなのか、とかそういう声があったのは知っています」と、渋野をめぐるフィーバーにくぎを刺した。

 全英の最終日の18番での強気のウイニングパットと、8月のNEC軽井沢72トーナメント最終日の18番で攻め、ボギーで優勝を逃したプレーを引き合いに出しながら、「今、渋野さんは直感で強気に攻めたのだと思う。前のめりでプレーすることも大事だが、今後は強気だけでないプレーを求められることもあるでしょう」とも語る。

 全英から1カ月以上たった今でも渋野フィーバーが続く。石川は「僕も渋野さんを見て大変だろうな、と思うんですよね。でも、彼女を目指している子もいるし、たくさんの人から応援されている状況をうらやましがっている子もいるので、忘れないでほしいなと思いますね」とエールを送った。(運動部 江目智則)

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