ヤクルト・山田哲が200号!劇的サヨナラ満弾で決めた

 (セ・リーグ、ヤクルト11x-7広島、22回戦、広島12勝10敗、4日、神宮)劇弾で大台へ! ヤクルト・山田哲人内野手(27)が4日の広島22回戦(神宮)で、7-7の九回2死からサヨナラ満塁本塁打を放った。11-7での勝利を決めた左翼席への33号は、通算200号本塁打。27歳1カ月での達成は、プロ野球史上5番目の年少記録となった。野球を始めたときからこだわり続けてきた打撃フォームで、新たな栄誉を手にした。

 7-7で同点の九回2死満塁。大声援の中、いつも通りバットをピンと立てて構えた山田哲は、腹をくくっていた。

 「自分で決める、という強い気持ちで打席に立った。いつもは開き直ったり、いろいろ考えたりすることが多いけど『いったろ!』という気持ちでいきました」

 左脚を大きく上げてタイミングをとり、右脚に全体重を乗せた状態からフルスイング。不変のフォームから放たれた打球は、全てのヤクルトファンの願いを乗せ、左翼席まで飛んだ。フランスアの153キロの真っすぐを打ち砕く、サヨナラ満塁弾-。歓声を浴びてダイヤモンドを一周するとヘルメットを脱ぎ、仲間にもみくちゃにされた。

 劇的アーチは通算200号。ウオーターシャワーを浴びて記念ボードを受け取り、掲げた。27歳1カ月での達成。西武・清原和博(24歳10カ月)、巨人・松井秀喜(25歳3カ月)、巨人・王貞治(25歳3カ月)、東映・張本勲(26歳11カ月)に次ぐ、プロ野球史上5番目の若さでの達成だ。

 今季残り少ない本拠地・神宮での試合。たとえ最下位でも、ファンに諦める姿を見せるわけにはいかなかった。六回に村上が逆転3ラン。七回に追いつかれたが、九回に無安打で無死満塁を作った。荒木、青木が倒れて2死になったが、背番号1が好機をものにした。

 自身の調子、相手の特徴、試合展開…。山田哲はあらゆる環境に置かれても、信念を貫いてきた。「どんな場面でも、フォームは変えない。意識だけを変えている」。打席に入って頭の中で考え方を整理するだけで全てに対応できるフォームを、作り上げてきた。

 プロ4年目からほぼ変わらず、微調整だけをしてきた形。美しいフォームは、幼少期から追求してきた。「素振りするときは常に鏡でフォームを見ていたし、両親に試合のビデオを撮ってもらったりして、いろいろな人に見てもらっていた」。野球経験者ではない母・則子さん(58)にも、一緒にフォームを確認してもらった。

 プロに入って現巡回コーチの杉村繁氏に出会うと、10種類以上のティー打撃を日課とするなど、さらに磨きをかけた。今や子供たちが憧れてまねをする独特のフォームの礎ができていった。

 「小川監督からも『どんな状況でも最後まで諦めないで戦おう』とミーティングで言われている。みんなのそういう思いが、こういう結果を生んだんだと思う」とうなずいた。帰りの車に乗る際には「まさか、打てるとは思わなかったよ」とニヤリ。神宮の冷めやらない熱気に包まれ、本塁打の感触が残る手でハンドルを握った。

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