岡山の駄菓子店おかみが明かす「素顔」 地に足をつけて振る舞う姿の原点は「地元愛」の強さ

 【渋野日向子スマイルのルーツ】

 「AIG全英女子オープン」で日本勢42年ぶり2人目のメジャー制覇を果たし、一気に注目度が上がった渋野日向子(20)=RSK山陽放送。コース上での「もぐもぐタイム」も話題となった。その原点ともいえる、小学生時代から通った地元・岡山の駄菓子店「坪井商店」のおかみ、坪井広美さん(85)が明かす「素顔」とは-。

 “シブコフィーバー”発生から1週間がたとうとしている。坪井さんも深夜のテレビ中継やニュース映像に見入った。

 「(全英女子のラウンド中に)おにぎりも2個食べてね。あの姿を見てると『あぁ、昔と変わらないなぁ』と。ナチュラルな感じで『食べてるわー』と思いましたよ。変わらないって、うれしいですね」と笑った。

 親しみやすさは昔と同じだ。「活発で、おしゃべりもよくしてくれた。こうしてたくさんの取材を受けて改めて思い出しますが、ひまわりのような笑顔が印象的でね。自然体で気取らない。でもって、愛嬌(あいきょう)がある。世界の人が見ても、そこは共通で感じられると思いますよ」とうなずいた。

 20歳でメジャーを制し突然有名になれば、浮足立つ方が普通だろう。それでも地に足をつけて振る舞う姿の原点は、帰国会見でも口にした「地元愛」の強さにある。小学生時代にも、それを証明するやり取りがあった。

 「長期休みでお母さんの故郷の東京に遊びに行って、帰ってきてうちの店に寄ったときに、『おばちゃん、東京は遠いし大勢の人で…やっぱり、田舎がいい、岡山がいいわ』って。今でも鮮明に覚えていますし、やっぱりうれしいですよ」

 坪井さんにとって、渋野は「“孝行孫”ですよ。(3姉妹のうち)ほかの2人の娘さんとはキャラクターがちょっと違いますけどね。笑顔がすてきで、何より健康体。みんなに好かれる子」と懐かしむ。

 同店は1952年(昭和27年)に開業し、60年を優に超える。昨年7月には西日本豪雨に見舞われ、床上浸水の被害を受け約3カ月間休業を余儀なくされたが、長い歴史の中で店に通った人々から『絶対にお店、やめないで!』と励まされ、再開にこぎつけた。渋野や、彼女と同じ平島小学校の卒業生のブルゾンちえみらが、次々と立ち寄り再会を懐かしんだ。

 関係者によると、渋野は早ければ19日にも地元に凱旋する見込み。顔なじみのおばちゃんと懐かしの店にも舞い戻る。「帰ってきたら、顔を見て『おめでとう!』って声をかけたいですね」と再会を心待ちにしている。

 今後、“スマイル・シンデレラ”はどんな道を歩むだろうか。母・伸子さん(51)は「昔から教えたのは、とにかく『感謝を忘れずに』ですね。ゴルフでも何でも、1人ではできない。周りの助けがあってこそ。皆さんが『このままの日向子ちゃんでいってほしい』とよく声をかけてくださいます。おごらず、地に足をつけてやってほしいですね」と語る。

 厳しい勝負の世界で「変わらず」にいることが何より素晴らしい。(山戸英州)

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