将来を考慮、賢明な判断 貴景勝の休場

 大相撲の大関貴景勝が名古屋場所の休場を決めた。けがが悪化するリスクを覚悟で強行出場するか、関脇に陥落しても万全な状態に戻して大関返り咲きを狙うか。苦渋の決断を迫られた22歳は後者を選択した。将来のことを考えると賢明な判断だろう。

 調整の遅れは否めなかった。夏場所中に右膝を痛めて休場した後、再出場、再休場ともがき苦しんだ。その後はリハビリに努めてきたが、関取と相撲をとる本格的な稽古は再開できずにいた。

 貴景勝はこの日午前まで出場に強い意欲を示していた。しかし、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)が必死に説得した。朝稽古後に約4時間話し合い、再び夜に協議し、考えを翻させた。親方は「ほっとしている。(出場すれば)悪化させる可能性は大。稽古をしないと相撲はとれない」と弟子を思いやった。

 貴景勝は「5、6年後、この経験があったから今の自分があるといえるように、気持ちを入れ直してやるしかない」と強い決意を口にした。そして、「最後の番付(横綱)を目指すために治さないと」とも。今回の遠回りを最高位への近道と捉え、再起を目指す。(浜田慎太郎)

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