スタミナ衰えなし!荒磯親方、高安と三番稽古で7勝6敗

 大相撲名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)元横綱稀勢の里の荒磯親方(32)は26日、名古屋市内の田子ノ浦部屋で大関高安(29)と三番稽古(同じ相手と何度も取る)を行い、連続13番取って7勝6敗だった。1月の初場所限りで現役を引退。同部屋付きの親方となって以後、3月の春場所、5月の夏場所、そして名古屋場所へ向け、3場所連続して高安に胸を出す。弟弟子の初優勝を願い、サポートに徹する。

 ひと肌、ではない。今回もまた文字通りもろ肌を脱ぐ。まわし姿の荒磯親方に、高安が近づいて頭を下げた。名古屋入りして初めての三番稽古。気温が30度に達した土俵で連続13番。勝ち越したのは、元横綱だった。

 左四つに組み止め、寄って出る圧力は現役時代そのまま。スタミナの衰えもみえない。すでに東京都内の部屋で数日間三番稽古を行い、数十番を消化しているという。

 春、夏場所前も胸を出したが、本場所の高安は10、9勝に終わった。荒磯親方は「当たる角度の何ミリ、コンマ何秒のスピードの違いなどちょっとしたことでかわってくる。悪くなるときも早いけど、よくなるのも早い。それが相撲…」と説明する。

 元横綱栃木山は33歳で引退した半年後の大正14年11月、「第1回全日本力士選士権」に年寄春日野として出場し、横綱2人を破り優勝。稽古場でもまわしを締め肌身感覚を大切に指導し、引退から6年が過ぎた昭和6年「第1回大日本相撲選士権」も現役三役を倒して制覇。春日野部屋に名門の気風を植えつけた。

 現役大関の衝撃を受け止める荒磯親方は「力を出し切れば(高安は)優勝できる」。稽古相手の言葉に、偽りはない。 (奥村展也)

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