久保建が禁断のレアル移籍へ 課題は高いスペインの壁

 久保建(FC東京)のビッグクラブ移籍が秒読みに入った。新たな活躍の場と目されるのは国際サッカー連盟(FIFA)から「20世紀最優秀クラブ」と認定されたスペインのレアル・マドリード。かつてRマドリードの宿敵、バルセロナの下部組織に所属した神童にとって禁断の移籍になる。

 久保建は2011年にバルセロナの育成組織に入団したが、国外移籍に年齢制限を設ける国際ルールによって15年に帰国を余儀なくされ、FC東京に入団した。

 16年にはJ3デビューを果たし、17年には高校1年でプロ契約と超スピードで階段を駆け上がってきたが、18年はトップチームで出場機会に恵まれず、志願して横浜Mにレンタル移籍するなど苦しんだ。

 潮目が変わったのは今季。「監督の求めるプレーができないとピッチには立てない」と現実と正面から向き合い、課題の走力を培い、守備にも体を張るプレースタイルを身につけると、J1首位を走るチームの主力として13試合に出場し4得点と結果を残し、日本代表デビューも果たした。

 今月4日に18歳となって条件を満たしたことから、古巣であるバルセロナやRマドリード、フランス王者のパリ・サンジェルマンなど世界屈指の強豪と交渉を続けていた。

 移籍先のRマドリードは欧州チャンピオンズリーグで歴代最多13度の優勝を誇る超名門だ。

 ペレス会長の下、かつては現監督の元フランス代表MFジダンや元ブラジル代表FWロナウド、元イングランド代表MFベッカムらを並べて銀河系選抜といわれたチームを構築し、現在もワールドカップ(W杯)ロシア大会の最優秀選手、モドリッチを擁する。監査法人デロイトが発表した2017~18年シーズンのサッカークラブ収入ランキングは7億5090万ユーロ(約916億円)で世界一だ。

 そんな名門だからこそ移籍が決まっても喜んでばかりはいられない。

 昨季無冠に終わったRマドリードはオフに1億5000万ポンド(約206億円)以上といわれる移籍金でベルギー代表MFアザールを獲得するなど久保建の持ち場である攻撃陣のポジション争いは激しい。

 さらにスペインは日本代表MF柴崎(ヘタフェ)や同MF乾(ベティス)らも順応に苦しむ日本人選手の鬼門だ。

 加入後は2部チームでのプレーが見込まれるが、“白い巨人”で主軸を張るには時間と努力、そして運が必要になりそうだ。

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