警視庁、全方位で最大警戒 トランプ氏大相撲観戦

 トランプ米大統領の来日に伴う一連の行事で、警視庁などの警備当局が最も懸念する現場が、26日の大相撲夏場所千秋楽の観戦だ。両国国技館(東京都墨田区)は構造上、トランプ氏の座席が多くの観客から見下ろされる形になり、全方位の警戒が必要になる。このため、警視庁が同館内では異例となる制服警察官の場内配置を検討していることも判明した。日本相撲協会関係者は「警備は当然必要だが、普段と異なり物々しい雰囲気になりそうだ」と困惑している。

 国技館は約1万1千人を収容し、不特定の人が集まるためテロの標的となり得る「ソフトターゲット」とされる。また、場内はすり鉢状に客席が広がる構造で、トランプ氏らの座席は底部分に位置する1階正面升席の予定だ。土俵上での米国大統領杯の贈呈も検討され、警察関係者は「衆人環視の中、前後左右以外に上方にも警戒が必要な異例のケース」と話す。

 上位力士が敗れた際に飛び交うこともある座布団がトランプ氏らに向かう事態も想定される。警視庁は360度の警備リスクについて、場内に制服警察官を点在配置して対応することを検討。「見せる警備」で、観客の投げ入れ行為など突発的なトラブルを抑止するのが狙いだ。

 警視庁などは観戦前日の25日の取組終了後、館内で危険物がないかを確認。当日は手荷物検査や金属探知機によるボディーチェックを実施し、場内ではトランプ氏らが訪れる前に酒類の瓶などを回収するという。トランプ氏らの周囲に座る観客について、氏名などの情報把握を進めている。

 同協会はトランプ氏らの座席確保に伴いチケット配分の調整などに追われた。協会関係者は「警備計画の詳細がなかなか決まらず混乱したが、当日はしっかり迎えたい」と話した。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ