真の復興のシンボルに! ナショナルトレーニングセンター「Jビレッジ」が全面再開

 【No Ball、No Life】サッカーのナショナルトレーニングセンター、「Jビレッジ」(福島県楢葉町、広野町)が4月20日に全面再開した。記念式典ではサッカー協会の名誉総裁、高円宮妃久子さまもお言葉を述べられた。同協会の田嶋会長は「感慨深い。きょうがスタートになります」とあいさつした。

 2011年の東日本大震災、福島第一原発事故に伴い、スポーツ施設としては全面閉鎖。国が管理する原発事故の収束拠点になっていた。それが、昨年7月28日に部分的に再開。同年9月には全天候型練習場もオープンした。今回、天然芝のピッチ2面が復旧し、全面再開となった。

 この全面再開に合わせる形で、Jビレッジから徒歩約10分のところに、JR常磐線の新駅「Jビレッジ」が開業。いまだに完全復興とはなっていない東北地方で、復興のシンボルとなるべく、新駅が誕生した。

 式典が行われた会場周辺には、地元の名産品店や食べ物店が軒を連ね、集まった人々の胃袋を喜ばせた。その中に、懐かしい姿があった。サッカー日本代表の専属シェフを務める西芳照氏(57)だ。『相馬産つぶ貝のオニオン焼』を屋台で調理していた西氏に声を掛けると「やあ!!」と明るく返答してくれた。

 福島県南相馬市出身。Jビレッジ内のレストランでもシェフを務め、日本サッカー協会からの依頼で、2006年のW杯ドイツ大会から4大会連続で日本代表に帯同。専属シェフを務めた。2011年11月には東日本大震災の復興支援のため、広野町でレストランを経営するなど、地元の復興への思いは強い。

 東日本大震災後、他県に移り住んだり、福島の海岸沿いではなく内陸へ移住した人も多いという。西氏は「これから、どんどん人が戻ってきてくれればいいですね」と笑顔で話してくれた。

 田嶋会長が言った「今日がスタート」。その通りだろう。福島に人が戻り、2011年以前の姿を取り戻す。それがいつになるかはわからないが、それまでJビレッジが真の復興へのシンボルになってほしいと願う。(宇賀神隆)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ