長谷部にもう一度日の丸を、2020年東京五輪なら可能だ

 【No Ball、No Life】東京五輪の開幕まであと472日。各競技で本番に向けた準備が着々と進められている。サッカー競技も、男子では東京五輪世代となるU-22(22歳以下)の日本代表が来年1月のU-23アジア選手権(タイ)への出場を決めるなど、実戦で経験値を積んでいる。

 サッカーで注目されるのはオーバーエージ(OA)枠。24歳以上の選手も3人出場できる制度で、昨年のW杯ロシア大会でA代表を“事実上”引退したMF本田圭佑(32)=メルボルン・ビクトリー=も「新たな挑戦を目指している。そのゴールというのは、2020年の五輪」とOA枠での五輪出場を熱望し、現役の日本代表DF長友佑都(32)=ガラタサライ=も「(森保一監督が)呼んでくれるなら出たい」と意欲を示している。

 個人的には、昨季限りで日本代表から退いた長谷部誠(35)=フランクフルト=が“DF”としてもう一度、日の丸を背負う姿をみてみたい。長谷部はW杯後に代表引退を明言したが、所属するフランクフルトでは今季、リベロとして最終ラインを統率。ドイツ国内では高い評価を得ており、チームの躍進の原動力となっている。

 地元メディアでは長谷部を“皇帝”と称すこともある。これはリベロを確立した元西ドイツ代表のフランツ・ベッケンバウアー(73)をたたえた言葉。同氏は38歳で引退する数年前まで西ドイツ代表の候補に入るなど、最終ラインに君臨し続けた。

 サッカーではポジションによって選手寿命に違いがみられる。攻守で走り回り、激しくピッチを上下動する中盤の選手やサイドバックは一番の運動量が必要とされる。近年ではFWも前線からのプレッシングを要求され、ハードワークは必要不可欠。その点を考えると、センターバックは運動量はもちろん必要とされるが、相手との駆け引きのうまさ、最終ラインの統率力が求められ、選手生命が比較的長いとされている。

 もちろん長谷部の年齢を考えると38歳で迎える2020年W杯カタール大会への出場は現実的ではないかもしれない。ただ、来年の東京五輪へOA枠で出場することは現状のパフォーマンスをみても可能だろう。状況に応じてボランチにも入ることができ、戦力、若いチームをまとめる精神的支柱としてもチームにいてほしい存在だ。

 長きに渡り主将としてチームを引っ張り、多くの功績を残し日本代表の歴史にその名を刻んだ長谷部。これからの日本サッカーを担う若い選手たちに、日の丸を背負うことの意義も示してくれるはずだ。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ