3連覇に早くも黄信号 王者・川崎がモタつく理由は「大黒柱」と「強力助っ人」の起用法

 リーグ3連覇を目指す川崎がもたつている。

 5日の第6節・C大阪戦(等々力)も1-1のドロー。ホームにもかかわらず前半22分に相手に先制され、後半開始早々の4分にFW知念のゴールで追いついたものの、「追いつきはするが、勝ちきれない」(川崎・鬼木達監督)という今季のパターンをなぞっただけだった。

 今季の白星は第5節の松本戦で挙げたひとつだけ(4分1敗)。このペースで進めば、リーグ連覇しているクラブがJ2降格圏内に突入してもおかしくない。

 接戦で勝ちきれない理由のひとつが、チームの大黒柱のMF中村憲剛(38)の起用法。

 接戦になってもシーズン全体をトータルで考え、超ベテランには90分フル出場を求めないのが鬼木流。この試合も同点で迎えた勝負どころの残り10分で、中村を25歳のMF長谷川と代えた。

 「もどかしさもありますが、オレは進化する過程と思っています」と中村は前を向いた。

 せっかくの強力助っ人も使い切れていない。2012年ロンドン五輪得点王のFWレアンドロ・ダミアンはブラジル代表歴もある、まだ29歳の脂ののりきったストライカーだ。「監督の起用方針になんら不満はない」と本人は優等生発言だが、この試合でも先発を外れ、残り2分でようやくピッチに登場した。

 「前半にチームがプレースピードをあげすぎてしまった」と鬼木監督は振り返る。

 サッカー日本代表・森保一監督(50)も広島監督時代、12、13年シーズンでリーグ連覇を飾ったが、「監督にとってJリーグはとっても難しいリーグですよ。優勝しても、次のシーズンでJ2落ちの可能性が十分ある。それだけ実力が拮抗しています」と首をすぐめる。その森保監督もJリーグ連覇のあとの14年シーズンは8位と低迷してしまった。

 一方で観客動員は好調。今節でホーム4試合目を消化したが、全試合2万人を突破。これだけ勝てなくてもなお、サポーターからブーイングは一切あがらない。ひょっとするとサポーターの優しさも、毎年のように川崎が開幕ダッシュにもたつく一因なのかもしれない。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

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