逆転Vの紀平 負傷乗り越え全ジャンプでプラス評価

 前日のSPを終えた時点で首位との点差は5・06。紀平は「絶対に巻き返したい。ジャンプは全部跳ぶという気持ち」だった。7本全てのジャンプでプラスの評価を得る思い描いた4分間を滑り切ると、右腕を突き上げ「『よかったー』と素直に喜べた」。

 3日前に負った左手薬指の亜脱臼の影響で薬指と小指は曲がらないまま。回転軸をつくるタイミングを「もっと強く、早く」と意識し、SPでは1回転半となったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を切れ味鋭く、2・51点の加点を引き出す出来で決めた。

 大会前には標高約1800メートルの米コロラドスプリングズで10日間の合宿。帰国して3日間は「足に力が入らない」ほど厳しい高地トレーニングで追い込み、振り付けも手直し。手先に意識の行き届いた舞で技術点だけでなく演技点でも他を寄せ付けなかった。

 2本目の3回転半を回避してもつかみ取った頂点。日本開催の世界選手権へ、これ以上ない弾みをつけた。(共同)

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