“宝刀”不発でSP5位…逆転の紀平、9日フリーで3回転半「絶対入れる」/フィギュア

 「ミスが起きてもおかしくないような練習量でした」

 6分間練習を終えて大技を跳ぶと決心したが、踏み切りでスピードを欠いた。空中で締めつけようとした両腕がほどけ、1回転半に。SPの必須要素を満たせず0点となった。3回転半を回避し、堅実に2回転半を跳ぶ選択肢もあった。痛み止めの薬を服用しながら挑んだ結果だった。

 「挑戦だと思って頑張って」。演技前に浜田コーチから掛けられたもう一言だ。5日の練習で転倒し、昨年1月に骨折した古傷を亜脱臼。いつもは何十本と跳ぶ大技の練習は、6日もこの日の午前も2本にとどまった。

 左手の薬指と小指をテープで真っすぐに固定したため、胸の前で拳を強く握って回転軸を作りにくい。「(体を)締めるときの抵抗が多い」。スケート靴のひもを自由に結べないほどの状況でも、挑戦はやめなかった。最後に、上半身を弓なりにして左手で片足を持つレイバックスピンをスムーズにまとめるなど意地を見せた。

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