中日の“闘将”が命じた私への死球…両軍入り乱れての大乱闘に 元巨人・クロマティが斬る

 【元巨人 クロマティが斬る】

 私が巨人でプレーした時代の阪神の選手は皆、つわものぞろいでオーラを放っていた。巨人にとって本当に気の抜けない相手だった。

 ランディ・バース、掛布雅之、岡田彰布、真弓明信、マット・キーオ、平田勝男…。

 それに加えて、阪神は常に“第二の要素”を備えていた。熱狂的なファンだ。必死に応援し、7回の攻撃前にはジェット風船を飛ばした。メジャーの選手は散乱した風船を拾うのを嫌がるものだが、私はこれに7年間付き合った。

 阪神ファンは熱狂のあまり、球場内に乱入するなど過激な行為で知られた。私は彼らに対し、いくつか仕返しをした。

 ホームランを打ったあとバブルガムを膨らませてそれを阪神ファンの前で破裂させ、左翼席の巨人ファンと「万歳」した。

 現在の阪神はどうか? メッセンジャーはいい投手だが、他に見るべき選手がいない。金本前監督の采配も感心しなかった。

 それでも阪神には日本一の応援歌がある。ヤクルトにも傘を使った東京音頭があるが、六甲おろしはそれ以上の迫力だ。東京ドームでは私の右耳から、甲子園では左耳から聞こえてきた。いまだに耳から離れない。

 一方、中日で忘れられないのは闘将と呼ばれた星野仙一だ。彼が指揮をとった時代の中日は強かった。他の監督にはない情熱があり、試合のテンポを作った。

 ポケットに手を突っ込み、すごい形相をする。相手を威嚇するに十分だった。審判たちは星野監督を恐れた。相手選手、そして中日の選手も彼を恐れた。巨人戦で選手がミスをして、星野監督から殴られるシーンを何度も目撃した。

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