孤高の道を選んだ伊藤美誠 中国キラーへ着々

【スポーツ異聞】

 機関銃のように繰り出すバックハンドで、卓球王国の壁をぶち破った。国際卓球連盟(ITTF)ワールドツアーのスウェーデン・オープン(OP、10月29日~11月4日)女子シングルスで、伊藤美誠(みま)=スターツ=がリオデジャネイロ五輪金の丁寧ら中国の主力3選手を破って優勝した。続くオーストリアOP(11月6日~11日)も早田ひな(日本生命)との女子ダブルスで中国若手ペアに勝って優勝。遠征前に下した、ある“決断”が間違いではなかったことを自らの結果で証明している。

 世界ランク1位を倒すのにかかった時間は、わずか26分。スウェーデンOP決勝。伊藤は世界ランク1位の朱雨玲(中国)を4-0と圧倒した。相撲の突っ張りのようにラケットを押す独特の強打「みまパンチ」を炸裂(さくれつ)させ、昨年の世界選手権銀メダリストを呆然(ぼうぜん)とさせた。

 準決勝ではリオデジャネイロ五輪金の丁寧(同2位)に0-2から、準々決勝では世界ランク6位の劉詩●(=雨かんむりに文の旧字体)に1-3から、いずれも逆転勝ちした。これで6月のジャパンOPに続き、今季2勝目。今年に入ってからの対中国選手戦績は12勝8敗と勝ち越している。

2週間前の決断

 10月24日。国内外のトップ選手を集めた新リーグ「Tリーグ」が華々しく開幕した。日本卓球界にとって記念すべき日、熱気に包まれた会場の両国国技館に伊藤の姿はなかった。開幕の約2週間前、書面を通じて参戦の見送りを発表していた。

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