<独自>中国の軍事活動「安保上の強い懸念」3年版外交青書 ウイグル記述も拡充

 令和3年版「外交青書」の概要が23日、判明した。東シナ海や南シナ海で活発化する中国の軍事活動について「日本を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念」と明記。2年版の「地域・国際社会共通の懸念事項」から表現を強めた。中国による新疆(しんきょう)ウイグル自治区の人権弾圧に関する記述も大幅に拡充した。茂木敏充外相が27日の閣議で報告する。

 外交青書は、中国について2年版と同じ「最も重要な二国間関係の一つ」とする一方、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での中国海警船の活動を「国際法違反」と批判。今年2月施行の中国海警法に対し、「国際法との整合性の観点から問題がある規定を含む」と指摘した。

 2年版ではほとんど触れなかったウイグルの人権状況について、3年版では「深刻に懸念している」と表明した。日本の取り組みを紹介した上で「自由、基本的人権の尊重、法の支配が中国においても保障されることが重要」と訴えた。

 中国の反対で途絶えている台湾の世界保健機関(WHO)年次総会へのオブザーバー参加について、2年版に続き「一貫して支持」と日本の立場を紹介した。

 韓国は「重要な隣国」との表現を踏襲した。ソウル中央地裁が日本政府に賠償を命じた今年1月の元慰安婦訴訟判決は「国際法および日韓間の合意に反する」とし、是正措置を求めていくと説明した。竹島(島根県隠岐の島町)は「日本固有の領土」と訴えた。

 北方領土は「日本が主権を有する島々」と重ねて主張。「四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結すべくロシアとの交渉に取り組む」とした。

 米韓両国など国際社会と連携して朝鮮半島の非核化を目指すとした上で、日本人拉致問題の解決を「最重要課題」と位置付けた。このほか、新型コロナウイルスや国際的なルール作りを柱とする経済外交への対応なども盛り込んだ。

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