会食は議員にとって「鬼門」 国民から厳しい視線

 新型コロナウイルス禍で、ルールの徹底を呼びかける立場の国会議員や官僚による「ルール破り」の会食が後を絶たない。先月発覚した厚生労働省職員23人による会食では20人が処分された上、3人が新型コロナに感染した。東京都にも蔓延(まんえん)防止等重点措置が適用される見通しの中、会食そのものに対する国民の視線が厳しくなりつつある。

 「改めておわび申し上げる」。田村憲久厚労相は8日の参院厚労委員会でこう述べ、職員23人が開いた会食について重ねて陳謝した。会食は1都3県に出されていた緊急事態宣言の解除後だったが、大人数や深夜に及んだ時間帯をめぐり「怒りに震えた」(自民党の世耕弘成参院幹事長)と厳しい声が相次いだ。

 この問題は、宣言解除に伴い政治活動の一環として会食再開を目指している国会議員に冷や水を浴びせた。

 与党幹部は「徐々に予定を入れ始めているが、参加者は4人までで(都が飲食店に要請している閉店時間の)午後9時までに終わることも徹底している」と強調する。自民関係者は、衆院選を控えた情報交換のため会食は必要と説明。一晩に何軒も予定を入れたいというが、「午後9時までだと回数に限界がある」とつぶやいた。

 宣言中の深夜会食では与党議員5人が辞職や離党に追い込まれた。4人が離党した自民では「深夜会食=離党」の基準がほぼ確立している。ましてや蔓延防止等重点措置が都に適用された後に深夜会食を行えば、衆院選を前に議員自身や政党への批判は避けられそうもない。

 与党幹部は「相次ぐ不祥事を受け、国会議員や官僚の会食に対する国民の怒りの発火点が低くなっている。今や会食は議員にとって『鬼門』だ」と語った。(今仲信博)

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