茂木氏、尖閣侵入や人権状況に「深刻な懸念」 日中外相電話会談

 茂木敏充外相は5日、中国の王毅国務委員兼外相と電話会談を行った。茂木氏は香港情勢や新疆(しんきょう)ウイグル自治区の人権状況について「深刻な懸念」を伝え、中国側の具体的行動を強く求めた。電話会談は中国側の要請で行われ、約1時間半に及んだ。両外相の会談は昨年11月に東京で対面により行って以来。

 中国外務省によると、王氏は「日本が新疆ウイグル自治区や香港に関することなど、中国の内政に介入することに反対する」と述べた。

 茂木氏は中国海警局の武器使用権限を明確化した海警法や同局の船による尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺への領海侵入、南シナ海情勢についても深刻な懸念を示し、自制を求めた。

 両外相は北朝鮮の非核化に向けた連携を確認し、国連安全保障理事会決議の完全な履行の重要性で一致した。茂木氏は日本人拉致事件の解決に向けた理解を求め、王氏の支持を得た。

 ミャンマー情勢について、茂木氏は民間人に対する暴力の即時停止や関係者の解放、民主的政治体制の早期回復を国軍に求めていることを説明。両外相は事態の解決に向けた国際社会の連携の重要性で一致した。茂木氏は日本産食品への輸入規制の撤廃も重ねて求めた。

 両外相は日中間の公平、公正なビジネス環境構築や新型コロナウイルス対応、気候変動問題について対話をしていく方針を確認。来年の国交正常化50周年に向け、交流や対話が進むことへの期待を表明した。新型コロナの感染拡大を受けて延期した習近平国家主席の国賓来日は議題に上がらなかった。

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