中国の尖閣接近・上陸は重大凶悪犯罪、現行法で海保は「危害射撃」可能 政府見解

 菅義偉政権が、領土・領海を守る決然とした姿勢を見せた。政府は25日、自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議で、中国海警局の船が、沖縄県・尖閣諸島への接近・上陸を試みた場合、重大凶悪犯罪とみなして危害を与える「危害射撃」が可能との見解を示した。尖閣周辺で領海侵入を繰り返す海警船に対し、海上保安庁の武器使用の範囲を明確にした。

 「現行法の中で何がどこまでできるかを、ギリギリまで詰めた結果で、即時適用可能だ」

 自民党の大塚拓国防部会長は会合後、記者団にこう強調した。海警船への対応として、「正当防衛・緊急避難」以外で危害射撃ができると政府が説明したのは初めて。

 許しがたいことに、中国は、歴史的にも国際法上も日本固有の領土である尖閣諸島について「自国領土だ」と強弁し、海警局船を周辺海域に侵入させて日本漁船を追いかけ回している。海警局に外国船舶への武器使用を認めた「海警法」も施行した。

 国際法上は、他国の領域内であっても外国軍艦・公船には特別な法的地位が認められる「主権免除」の原則があり、危害射撃は原則として「正当防衛・緊急避難」に限定される。ただ、国連海洋法条約では領海内で外国公船が「無害でない通航」を行う場合、「必要な措置」を取ることができるとしている。

 外務省幹部は9日、自民党外交部会と国防部会の合同会議で、海警局船が尖閣周辺の領海に侵入する行為について、「無害通航ではない」という認識を示していた。

 米国防総省のジョン・カービー報道官も23日の記者会見で、「米国は尖閣の主権をめぐる日本の立場を支持する」と明言した。

 海上保安庁の武器使用については海上保安庁法20条に規定があり、1項で警察官職務執行法7条を準用するとしている。7条は凶悪犯罪に対する武器使用を認めており、今回の危害射撃はここに依拠する。

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