「日豪印と関係改善を…」焦る中国の“甘言作戦”にダマされるな! 「クアッド首脳会議」実現に向けインド説得の好機

 クアッドは英国の参加検討が報じられたが、いまの4カ国で首脳会談を開く可能性も出てきた。産経新聞は6日、日米豪が「テレビ電話方式の首脳会談に前向きで、インドが同意すれば実現する」と報じた。これまでは外相会談だったので、格上げだ。

 私は1月1日付の本欄でクアッドを「準同盟関係に格上げすべきだ」と書いたが、首脳会談は第一歩になる。

 鍵を握るインドは昨年6月、国境地帯で中国と衝突し、双方に死傷者が出た。今年1月にも小競り合いを起こし、負傷者が出ている。中印の緊張激化は、日米豪がインドを説得する絶好のチャンスだ。

 中国は「クアッド首脳会議」の報道に敏感に反応した。共産党系の「グローバルタイムズ」は2月7日、クアッドについて「アジア版の北大西洋条約機構(NATO)を作る試みは成功しない」という解説記事を出した。その理由は「中国はアジアの敵にならないからだ」という。注目されるのは、その次だ。

 記事は「日豪印が中国を脅威とみるなら、米国との多国間同盟(注・アジア版NATO)ができる可能性が高まる。中国は彼ら(日豪印)との関係を改善しなければならない」と指摘した。まさに、焦っている証拠ではないか。

 中国の分析は正しい。

 だからこそ、日本は、これから始まる中国の甘言作戦にダマされてはならない。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務めた。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。ユーチューブで「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」配信中。

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