「連敗」ストップの自民、反転攻勢狙う 沖縄・浦添市長選勝利

 7日投開票の沖縄県浦添市長選は、自民、公明両党が推薦する現職候補が、立憲民主党や共産党が支援する新人を破った。最近の自民は地方選で苦戦が続いていただけに、党内からは安堵(あんど)の声が漏れた。とはいえ、重要な地方選は今後も控えており、「天王山」の衆院選も秋までに実施される。自民は党内や支持基盤を引き締めて負の連鎖を断ち切り、確実に足元を固めたい考えだ。

 「関係者の奮起で勝利をもたらしたことは大変結構なことで、感謝を申し上げたい」。自民党の二階俊博幹事長は8日の記者会見で、浦添市長選の勝利についてこう述べた。沖縄県内の選挙に限れば、1月17日の宮古島市長選で敗れた後の嫌な流れを断ち、4月のうるま市長選や来年秋の知事選へ希望を残した形だ。

 最近の自民は地方選で逆風に直面していた。

 1月24日投開票の山形県知事選は自公推薦の新人候補が約23万票差で現職に完敗。同日の岐阜県知事選は55年ぶりに保守分裂の構図となり、野田聖子幹事長代行が混乱の責任を取り県連会長辞任を表明した。

 7月の東京都議選の前哨戦と位置付けられた1月31日の千代田区長選も小池百合子都知事が特別顧問を務める都民ファーストの会の推薦候補に敗れ、同日の北九州市議選では自民現職6人が落選した。

 苦戦が続いた理由について、党内では内閣支持率の低下を挙げる声が少なくない。共同通信社の世論調査によると、菅義偉政権が発足した昨年9月の内閣支持率は66・4%だったが、新型コロナウイルス対策などが評価されずに2月の調査では38・8%まで落ち込んだ。党関係者は「政府への信頼が落ちれば地方選で跳ね返ってくる」と語る。

 また、自民党内も緊急事態宣言下で深夜まで東京・銀座のクラブを訪れていた党所属衆院議員3人が離党に追い込まれたばかりだ。この不祥事が一連の地方選挙に悪影響を与えた可能性も排除できない。

 今後も地方選がめじろ押しだが、自民は出遅れ感が目立つ。3月の千葉県知事選では擁立を目指した前スポーツ庁長官の鈴木大地氏が出馬を辞退。リニア中央新幹線が争点になりそうな静岡県知事選では4選出馬が取り沙汰される現職への対抗馬が決まっていない。

 自民党は浦添市長選の勝利を反転攻勢の転機にしたい考えで、党幹部は「一つずつ勝ちを拾って、良い形で衆院選につなげたい」と強調した。(広池慶一)

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